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1999年将棋本の紹介


ここでは、1999年に出版された将棋の本について、紹介、感想を載せていきます。
将棋の本を購入するときの参考にして下さい。

(ランク付けについて)
出来るだけ客観的にランクを付けていきたいと思いますが、人により評価は違うものです。あくまで目安としてお使い下さい。
Aは、対象とする段級位の人には、是非勧めたい本。
Bは、良い本なのだが、あまり一般的でないなど、すべて良しとはいえない場合。
Cは、可もなく不可もない普通の本又は長所短所があり、全体ではCになるという場合。
Dは、一部に欠点があったり、ちょっと普通の本より劣る場合。
Eは、人には勧められない本で、買わなきゃ良かったと感じた本。


12月24日
(常連が持ってきました)・・・[2級から四段向け]ランクC
○窪田流四間飛車2 (窪田義行著:毎日コミュニケーションズ:1999年12月刊)

副題に「撃退!右四間」とあるように、ページの大半が右四間飛車に対する、四間飛車の指し方の解説である。
従来の単純な右四間飛車は、なかなか居飛車、うまくいかないが、8筋も突かない急戦や、左美濃、穴熊は、振り飛車にとっても、結構やっかいだ。この辺の指し方が、解説されていて、そういう意味では、貴重な本と言えるかもしれない。
ただ、この種の本全般に言える事だが、実戦編がかなりの部分を占めている上に、7二飛急戦についても解説している為、メインである、対右四間定跡の変化が、あまりに少なすぎるのは、おおいに不満が残る。

12月24日
(買って来ました)・・・[3級から四段向け]ランクC
○超過激!トラトラ新戦法 (田中寅彦著:日本将棋連盟:1999年12月刊:1200円)

この題名を見たときは、何か奇襲戦法かと思い、買う気は全然なかった。
しかし、本屋で、中身をみたら、実戦でも使っている、「無理矢理矢倉」についての解説であったり、それ以外でも、「序盤のエジソン」田中が、創作した、「ちゃんとした戦法」の解説書であったので、買ってみることにしたのである。
内容は、「無理矢理矢倉」の他、「串カツ囲い」「田中流棒銀」「矢倉早囲い」について書かれている。
ただ、研究した変化を書いているのではなく、実戦をもとに、その解説をしているだけだ。したがって、ちゃんとした定跡書(研究書)でないのが不満だ。内容は、分かりやすく、使えそうな戦法であるだけに、表題と中身との不一致も含め、構成にちょっと疑問が残る。

11月23日
(買って来ました)・・・[3級から四段向け]ランクC
○続・[定跡]相振り飛車 (小林健二著:日本将棋連盟:1999年10月刊:1200円)

前著[定跡]相振り飛車の続編である。
金無双、矢倉、穴熊、美濃と囲い別に戦い方が、解説されている。
内容は、分かりやすいが、幅広く解説したため、いまいち変化の説明が足りないようにも感じる。
全体的には、可もなく不可もなく、といったところか。
相振り自体の本が少ないという意味では、貴重な本かもしれない。

11月23日
(買って来ました)・・・[3級から五段向け]ランク付け不要
○看寿賞作品集 (詰将棋パラダイス編:毎日コミュニケーションズ:1999年10月刊:3800円)

すぐれた詰将棋作品に送られる、「看寿賞」を集めて、詳細な解説を入れた作品集である。
ランクはあえて付けなかった。詰将棋の魅力を知っている人にとっては「ランクA」であり、全く興味のない人にとっては、「ランクE」だからである。
また、棋力は3級から、五段向けとしたが、長編が多いので、級位者では、かなり難しいかもしれない。
ただ、詰将棋が好きなら、全部を詰まそうとするのではなく、その手順を並べて見るだけでも、十分に堪能できる。
私も、時間をかけて読んでいきたいと思っている。

11月23日
(常連が持ってきました)・・・[初段から五段向け]ランクC
○未来の定跡「8五飛戦法」 (森下卓著:河出書房新社:1999年10月刊:1400円)

今、プロ間で最も話題になっている、8五飛戦法の本。
まだ、新しい戦法であるが故、当然のごとく、はっきりした定跡手順というものはない。
この本も、8五飛戦法を研究して、発表したのではなく、今までに出た実戦譜を解説したものだ。ただ、解説内容など、本そのものは、「河出書房新社」の他の本と同じで、かなり読みやすく作られている。
8五飛を指すか指さないかを別にしても、居飛車党なら、持っていなくてはならない本と言える。

10月21日
(常連が持って来ました)・・・[2級から四段向け]ランクB
○これにて良し? (高野秀行著:毎日コミュニケーションズ:1999年9月刊:1200円)

副題に「四間飛車VS急戦定跡再点検」とあるように、四間飛車と居飛車急戦について書かれている本である。
また、題名に「これにて良し」の後に?があるように、今までの定跡でこれにて良しと言われた局面が、本当に良いのか、また、そこからどう指すのかといったことを検証、解説している、今までにない本である。
対象としては、定跡を良く知っている、初段前後の人から有段者の人には大変役に立つ本だと思う。
実際、私自身、右四間飛車の変化で、振り飛車側を持って、自信の持てない局面(今までの定跡書では振り飛車良し)を見てみると、居飛車が勝ちやすい将棋となっていた。
当然の事ながら、限られた誌面では変化の一部しか載っていないが、それでも、四間飛車党、居飛車急戦党なら一度は読んでおきたい本だ。

10月21日
(立ち読みしました)・・・[棋力関係なし]ランク付け不能
○[証言]将棋昭和史 (田辺忠幸著:毎日コミュニケーションズ:1999年9月刊:1900円)

加藤治郎、原田泰夫の話でつづられた、将棋昭和史の話である。
巻末に詳細な棋界年表を掲載しており、重量感ある本に仕上がっている。
本屋で立ち読みしたのだが、ちょっと読んだくらいでは、とても内容を把握できるような本ではなかった。
将棋の歴史的な話に興味のある人なら、これ以上ないというくらい面白い本と評価するかもしれない。
ただ正直なところ、私は(あくまで私は)、あまり興味が持てなかったので、買ってこなかった。

9月17日
(買って来ました)・・・[初段から五段向け]ランクA
○未来の定跡「現代矢倉の闘い」 (森下卓著:河出書房新社:1999年8月刊:1300円)

5月に出版された「現代矢倉の思想」の続編である。この二冊は、現代矢倉を解説したものとしては、トップレベルの解説書と言える。前に、「思想」は立ち読みしたとしてこの欄に紹介したが、その後、購入して全部読み終えた。二冊目のこの、「闘い」では、現代主流となっている4六銀の形から詳しく解説されている。
この二冊について、私が最も好感を持てるのは、形勢判断の書き方である。今までの本は、「一般的にこれで良し」のような書き方しかしていないが、この本では、私(森下)の考えとしては、こうだ、とか、私ならこの局面で後手を持ちたい、とか、この手は悪手だと思うが、プロ棋士でも指す人がいる、とかいう風に、かなり主観的に表現しているところだ。
トッププロである、森下がどう考えているかが分かって、今までにない面白い本になっていると思うのである。

※振り飛車党の私としては、振り飛車党のプロ棋士に、こういった主観的な本を出してほしい。戦う上で、やりづらくなるかもしれないが、「この手は居飛車の定跡であるが、実は私はありがたいと思っている」などという風にはっきり意見を書いた定跡書があったら、特Aランクで推薦したい。

8月23日
(買って来ました)・・・[8級から初段向け]ランクA
○将棋格言豆事典 (浦野真彦著:毎日コミュニケーションズ:1999年8月刊:1200円)

題名を見たときには、買ってこようとは思わなかったのだが、本屋で見るとなかなか良さそうなので、思わず買ってしまった。
もともと、将棋の格言を扱った本というのはそんなに多くなく、有段者は、人から聞いたり、雑誌等で見たものを自然に覚えていく人がほとんどだと思う。
この本は、格言の解説を、頻繁に出てきそうな実戦や手筋をまじえ、非常に分かりやすく解説している。とにかく全ての内容が、実戦でそのまま使えそうなものばかりなので、何度もこの本を読めば、確実に棋力アップを計れそうだ。
級位者向けの本としては、久々の良書だと思う。

8月23日
(買って来ました)・・・[6級以上向け]ランクB
○勝敗を分けるもの (青野照市著:毎日コミュニケーションズ:1999年7月刊:1300円)

四年前に出された「勝負の視点」の新版で、棋譜の解説と言うよりは読み物に近い。
現在も連載が続いている、近代将棋の「実戦青野塾」を中心に過去連載されたものをまとめた本だ。
青野の本や解説は分かりやすく、この「実戦青野塾」も、近将の中ではもっとも楽しみにしている記事で、当然この本もかなり面白い。
ただ、実戦を解説している部分も多く、初級者にはちょっと難しい箇所があるかもしれない。それと唯一の不満であり、評価をBにした理由であるが、単行本化するに当たり、追加された記事がなかったのは残念だ。単に過去の連載を収録しただけでは、単行本を買う者としてはちょっとつまらないと感じでしまう。

8月23日
(買って来ました)・・・[3級から五段向け]ランクB
○最強藤井システム (藤井猛著:日本将棋連盟:1999年7月刊:2000円)

二年前に出された、「居飛車穴熊撃破-必殺藤井システム-」の新版である。
この二年間で、藤井システムに対する居飛車側の対策も進んできており、その対策に対する対策といったことが載せられており、振り飛車党にとっては必見の本である。
ただ、相変わらず内容はかなり難しい(わずかの差で攻めのパターンが変わる)。
また、ここで評価している全ての本についていえることだが、個人的には「実戦集」を高く評価していない。この本も、ほぼ半分のページが実戦集に割かれているのは、おおいに不満の残るところだ。(さらに難しくなってしまうかもしれないが)、もっと多くの変化手順を知りたかった。

8月23日
(立ち読みしました)・・・[6級から初段向け]ランクC
○アマの将棋ここが悪い(1)序・中盤の急所 (桐山清澄著:(株)創元社:1999年6月刊:1000円)

第1章から第4章まで、次の一手形式で問題が載せられている。
振り飛車、対振り、矢倉、その他といった内容であるが、問題はなかなか役に立つものが多いように思う。ちょうどうちの棋力判定問題集に、詳しい解説が付けられているといった感じだ。

7月3日
(常連が持ってきました)・・・[4級から三段向け]ランクC
○最強将棋塾「将棋新理論」 (谷川浩司著:河出書房新社:1999年6月刊:1300円)

最強将棋塾の三冊目で、駒の特性から解説したこれも異色の本である。
歩から玉まで、まず、基本的な駒の特性を解説した後、その駒を使った実戦譜でより詳しい解説をするという形式で進められている。
まえがきに「上級者には高度な将棋の本質を、中級者には一層の飛躍のための考え方を、初級者には効率よく上達するための秘訣を伝えたいと思っている。」とあり、また本の内容も決して悪くはないのだが・・・。
この本を読む限り、対象の段位がよく分からないのだ。駒の特性の解説では、3級から、6級くらいを対象にしているように取れるが、実戦譜の解説になると、かなり高度な内容になり、有段者でないと理解できないようなところが多い。
内容と切り口は評価できるが、対象を級位者なら級位者、有段者なら有段者とはっきりして欲しかった。
また、さらに注文を付けるなら、谷川でなければ書けない本を書いて欲しい気もする。

7月3日
(常連が持ってきました)・・・[4級から三段向け]ランクC
○81マスどこでも詰ませる5・7・9手 (岡田敏著:毎日コミュニケーションズ:1999年6月刊:1000円)

題名にあるように、王様のいる場所を上・中・下段に分けて詰将棋が105題載っている。
この人の作品は手筋ものが多く、まえがきにもあるように、「詰将棋は苦手だが、5手〜9手までの一桁物ならやってみようかな」と思う方を対象にしてある。
級の人ではちょっと難しいかもしれないが、時間をかければ解けると思う。詰将棋の苦手な有段者にはちょうどいいだろう。

7月3日
(常連が持ってきました)・・・[初段から五段向け]ランクB
○矢倉3七銀分析(上) (森内俊之著:毎日コミュニケーションズ:1999年4月刊:2000円)

出ていたのは知っていたのだが、近くの本屋になく、見られないでいた(上の二冊はあります)。
矢倉の3七銀型だけを解説した、従来にない異色の本と言える。
中は5章に分かれていて、順に、7五歩早仕掛け編、4三金右編、8五歩編、脇システム(6四角に4六角とぶつける)編、急戦6五歩(6四角に6五歩)編と5章からなる。
図面を多用し、解説も分かりやすい。
欠点は二つ。一つは、普通の単行本よりやや大きいとはいえ、2000円は将棋の本としては、やや高い感じを受けること。二つ目として、序説に、基本図に至るまでの分かりやすい矢倉の概略を載せて欲しかったことだ。
しかし本は読みやすく、参考棋譜が、小さく全部載せてあるのと、付録として分析チャートがあるのもいい。矢倉を指す有段者の人にとっては後悔しない良書と言えそうだ。

7月3日
(立ち読みしました)・・・[5級から初段向け]ランクD
○自然流中原誠の振り飛車破り (中原誠著:東京出版:1999年6月刊:1500円)

中飛車、四間飛車、石田流の3章に分かれて解説してある、定跡本だ。
中飛車は、原始中飛車から解説してあり、内容的には、ほとんど定跡を知らない人向けと言える。
私自身、級位者向けの易しい定跡書を出してもらいたいのだが、なかなか「これは」というような本に出会ったことはない。
この本も、あくまで「易しい一つの定跡解説本」としかいいようがない。図面と、棋譜の表記の仕方も、(作った人は)初心者向けに分かりやすく、と思ったのかもしれないが、一般の本と違うので、返って見づらいものになってしまっている。

6月3日
(立ち読みしました)・・・[初段から五段向け]ランクA
○未来の定跡「現代矢倉の思想」 (森下卓著:河出書房新社:1999年5月刊:1300円)

河出書房新社から出ているが、将棋最強塾とは別シリーズのようだ。
全部で、222ページ、中は6章に分かれていて、矢倉の基本の解説に始まり、加藤流、森内流、郷田流、佐藤流と難解な矢倉をかなり分かりやすく説明している。
ただ、内容はかなり高度だ。矢倉の定跡をある程度は知っていて、たとえば早い時期に7七銀と上がらない理由などを(漠然とでも)答えられる人には、非常に参考になる定跡本と言えるだろう。
買うかどうか迷った上、ランクもAかBか迷った。矢倉の解説という特別な分野で、さらに河出書房新社の本ばかりAにしては、という思いもあったが、それだとかえって不当なので、他の矢倉の本を考えた場合、間違いなくトップに推したい本という意味で、Aにした。
森下が以前著した「森下の矢倉」(私の本棚にある)に比べたら、格段にこちらの方がいい(力作だ)。

5月7日
(立ち読みしました)・・・[10級以下]ランクB
○一人で強くなる将棋入門 (伊藤果著:日本文芸社:1999年4月刊:1000円)

駒の動かし方も知らない、入門者向けの本である。
「初心者の方へ」というページに、お勧めの本を載せようと思い、入門用の本をいくつか見ていたときに偶然見つけた本である。内容は、駒の動かし方、実戦の進行方法、1手3手の詰みなどあるが、他の入門者用の本と比べてもたいへん分かりやすく作られていた。
ここを見に来る人にはあまり関係ないかもしれないが、早速「初心者の方へ」のページに追加しておいた。

5月7日
(買って来ました)・・・[初段から五段向け]ランクA
○最強将棋塾「これが最前線だ!」 (深浦康市著:河出書房新社:1999年4月刊:1400円)

この本は三部構成になっている。第一部は振り飛車、第二部は矢倉、第三部は居飛車であり、全部でテーマを50個設け、それぞれについてかなり詳しく、最前線の定跡について解説されている。
最強将棋塾、二冊目の本であるが、この本も文句なくいい。内容、分かりやすさ、テーマ図、値段など全てにAランクをあげたい。ただ、全ての人に勧められるかと言うとそうでもない。棋力的には有段者であれば、理解できると思うが、とにかく定跡を知っていることが前提になりそうだ。対振りで、5四歩と6四歩の違いによる山田定跡の攻め方の違い、森下システムや雀刺しの変遷、最新横歩取りの変化等を知っている人なら、間違いなく面白いと思うだろう。
四段くらいの人でも、力戦が得意で、定跡を知らない人が買ってもあまり面白くないかもしれない。

5月3日
(常連にもらいました)・・・[初段から五段向け]ランクA
○最強将棋塾「読みの技法」 (島朗著:河出書房新社:1999年3月刊:1300円)

前々から見たいと思っていたのだが、近くの本屋にないので、内容を見られないでいた。
常連さんが、本を三冊、いらないからあげると言って持ってきた中に一冊あった。
この本は、25個のテーマを設け、それぞれについて、羽生、佐藤、森内の考え、読みを披露してもらったもので、それを島が編集したものである。
テーマ図の選び方から、本の構成、内容など今までになく非常に面白い本だと思う。一問一問をじっくり読んで、自分の読みと、トッププロ三人の読みを比べて見るのも面白いし、役に立つだろう。
ただ、一冊の本、一つの局面をじっくり読まない人には面白くないのかもしれない。本を持ってきた常連さんは三段の人だが、「面白くなかった」と言って持ってきている。この人の棋風は筋は良いが早指しで、粘られるのが嫌いな人だ(参考のために)。
今までこの手の本はなかったし、私自信は非常に価値ある本と思ったのでAランクにした。たくさん売れて、是非続編を出してもらいたい。

4月26日
(買って来ました)・・・[3級から四段向け]ランクB
○塚田詰将棋代表作 (塚田正夫著:日本将棋連盟:1999年4月刊:1600円)

塚田詰将棋が200題載っている。5手〜9手までが84題、11手〜17手までが108題、19手以上が8題だ。
この本の詰将棋のほとんどが、「詰ませて見るか」とやる気にさせる簡明な形なのがとてもいい。ランクをAにするか迷ったくらいだ。
ただ、詰将棋慣れした人にはちょっと物足りないかもしれない。将世の詰将棋サロンや近将の詰将棋シアターなどをいつも楽しみに解いている人にはちょっと物足りないだろうが、こういった詰将棋は解く気がしないという実戦派の人にはちょうどいい。
一ヶ月くらいかけて、私も全部解いてみます。

4月26日
(買って来ました)・・・ランクC、但し読み物なので人により評価は変わる。
○将棋これも一局読本 (宝島社:1999年4月刊:933円)

前回宝島社で出版された「将棋王手飛車読本」と同じ形式で書かれた本だ。
棋譜や図面をいっさい載せず、プロ棋士へのインタビューや話だけで構成されている。
前回の本もそうだったのだが、表紙や副題の付け方がうまい。「盤上から溢れ出る本音と素顔、寡黙な天才たちがここまで語った!」と書いてあると、読んでみたいと思ってしまう。
だが、内容はそれほどでもない。中には面白い話もあったが、表紙の期待感が大きいだけにイマイチな感じがしてしまう。
ただ読み物なので、人により感じ方は違うだろう。1000円してない本なので、私はまあ普通かなって思った。

4月12日
(立ち読みしました)・・・ランクC、但し読み物なので人により評価は変わると思う。
○81桝物語 (鈴木宏彦著:毎日コミュニケーションズ:1999年3月刊:1900円)

盤上81の一つ一つに様々な話をつづった読み物。
週刊将棋に連載していたものを、単行本化したものであるが、手に取って見たところ、週刊将棋に載っていたものより読みやすく作られている。
値段がちょっと高いのが難点だが、週刊将棋で見ていない人が読むにはなかなか面白い本だ。

4月12日
(立ち読みしました)・・・[4級から三段向け]ランクB
○新版奇襲大全 (湯川博士著:毎日コミュニケーションズ:1999年3月刊:1200円)

以前に出版された、奇襲大全の新版である。
前の奇襲大全もなかなか良い本なので、初段前後の人には是非一冊持っていてもらいたい本だ。
私自身、買うかどうか迷ったが、新規追加分が少ないのと、週刊将棋に載っていたものであるなどの理由で買うのはやめた。
前の奇襲大全を持っていなくて、初段前後の人は文句なく「買い」です。

3月9日
(立ち読みしました)・・・[8級から1級向け]ランクB
○超初心詰将棋 (週刊将棋編:毎日コミュニケーションズ:1999年2月刊:1000円)

96年8月から98年1月までに週刊将棋に載った詰将棋をまとめたもの。
3手詰132問、5手詰68問あり、やさしい手筋ものが多く、級位者にとっては、とてもいい本である。
週刊将棋を取っていなくて、実戦でもよく詰みを逃すという級の人は是非買って何度も読んでもらいたい。
私のこの本に対する不満は三つある。一つは「まえがき」がないこと。帯には森下の言葉が書いてあるが、まえがきがないので、内容や対象者が一目で分からない。二つ目は、題が「超初心」とあること。超の字を付けるなら10級以下で、1手詰と3手詰の詰将棋くらいだろう。「超」の字はいらない。三つ目は、森下の言葉に、「有段者にも大いに推したい」とあること。はっきりいって、有段者ではさすがに簡単すぎる。超初心とあるのにそれはないだろう。
と、まあ不満は、内容に直接関係のないものだけだ。問題の質はとても良いので、級の人にはお勧めの本である。

3月9日
(買って来ました)・・・[4級から四段向け]ランクB
○B級四間飛車の達人 (週刊将棋編:毎日コミュニケーションズ:1998年12月刊:1200円)

B級などど書いてあるので、買うつもりは全くなかったのだが、内容を少し見てみたら、面白そうなので買ってみた。相手の戦型は、棒銀、居飛車穴熊、中央位取り、左美濃の四つで、これらに対して、四間飛車側の結構分かりやすい対応策(6五を突いて角交換を挑む)が書かれている。
道場でも強い四段同士だとちょっと無理っぽいところもあるが、初二段クラスの人には十分すぎるほど通用する戦法だろう。
最近は四間飛車が全盛だが、藤井システムもどきの戦法は、玉が薄いので、アマチュアには不向きなところがある。この本のまえがきにもあるが、「玉も堅くて主導権も握れて指し方も分かりやすい四間飛車」として、なかなか面白い本だ。

3月1日
(立ち読みしました)・・・[初段から五段向け]ランクD
○康光流四間飛車破り (佐藤康光著:日本将棋連盟:1999年2月刊:1200円)

佐藤が、対藤井システムの本を出したというので期待して買いに行った・・・・・のだが、
この本は、居飛車穴熊対藤井システムの15局を解説しているにすぎない本だった。私は、定跡研究を本にしたのかと思って、かなり期待していただけに、がっかりした。
もちろん内容を一字一句読んだ訳ではないが、実戦の解説なら、雑誌で十分だと思う。
振り飛車には居飛車穴熊という居飛車党で、アマの大会に出る人には、おおいに参考になるかもしれない。

2月24日
(買ってきました)・・・[2級から五段向け]ランクB
○杉本流四間飛車 (杉本昌隆著:毎日コミュニケーションズ:1998年刊:1200円)

定跡編約130ページ、実戦5局約80ページからなっている。
定跡編は、急戦穴熊封じと相穴熊の解説がされている。急戦穴熊封じは、藤井システムの発展形だが、こちらの方が本家より分かりやすいかもしれない。
杉本の本は、前に買った相振りの本もそうだが、なぜか分かりやすい。
全体的な本のできは十分ランクAに匹敵するが、相穴熊のページが少なく、実戦の解説がちょっと多いのが不満であえてBにした。

2月24日
(立ち読みしました)・・・[4級から三段向け]ランクD
○自然流会心の一局 (中原誠著:日本将棋連盟:1998年刊:1200円)

実戦から、出題した次の一手20問と、実戦の解説8局がある。
私は、実戦の解説本をあまり高く評価しない。何の研究もなしに、簡単に本が作れてしまうし、実戦の感想なら将棋雑誌の方が新しいし、それで十分だと思うからである。
将棋雑誌や週刊将棋を読んでいない人が見るにはいいかもしれない。

2月13日
(常連が持ってきました)・・・[4級から五段向け]ランクB
○小池重明実戦集 (宮崎国夫著:木本書店:1998年刊:5800円)

小池重明の実戦譜160局と小池の様々な話が載っている、面白い本だ。
特に、実戦譜をこれだけ揃えたのは価値がある。アマチュアとしては群を抜くその終盤力は、盤に並べて味わって見たい。
ただ、値段がだいぶ高いのが難点。豪華本にしないで、物語も少し削って、せめて2000円くらいで出してほしかった。
私は、常連に(友人なので)、いつでもいいから読み終わったら、貸してもらうことにしました。


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