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隠しファイル2
(「ついたて将棋」について)

2002年9月25日(水)

将棋センターを始めた当初、夜は「ついたて将棋」で盛り上がっていた時期があった。その当時、ついたて将棋大好き人間がいたので、その人がいるときは、必ずやっていたのだが、その人が来なくなってから、しだいに飽きも手伝い、やらなくなっていった。

先々週の夜のこと、人数が少なくなって、じゃあこれから何をやろうか、と言うことになった時、昔からの常連の一人が冗談で、「ついたて将棋でも・・・」と言ったところ、そこにいた二人ともついたて将棋を知らないと言いだした。

「えー!(四段のくせに)あんな面白いもの、知らないのぉ?」って自分はびっくりしたのだが、この二人とも、ネットで将棋タウンを見て、入間将棋センターの常連になった人達。学生の頃、つるんで遊んでいなかった人達には結構知らない人がいるのかもしれない。で、「じゃあ、一度やってみようよ」と言うことになった。

ついたて将棋は、王手将棋とか安南将棋とか獅子王とか言った数ある「将棋ゲーム」の中でも、もっとも面白い将棋ゲームだ。

その面白さは、ハマると普通の将棋以上に面白いので、健康のため吸い過ぎに、いや、健康な精神を育む「将棋」をつまらなくしてしまう恐れがあるため、青少年には法律で禁じられているくらいだ。

と言うのは冗談にしても、それくらい面白い。将棋を覚えて、ついたて将棋を知らないなんて、これほど不幸なことはない。


さて、そのついたて将棋。自分のところでは、ついたて将棋専用の台を盤を作ったので、写真を載せておいた(ついでにルールも)。

ついたて将棋用の台と盤の写真(ルール付き)

この専用台、ずいぶん長い間使っていなかったのだが、ほこりだらけになっているのを取り出して、セッティングし、ルールを説明した。

将棋を知ってる人にとってルールは簡単なもの。細かいルールは写真のリンク先に書いておいたのでそれを見てもらうとして・・・。

これは、間についたてがあって見えないので、当然相手がなにをしているかは分からない。それを審判が見ていて、駒を取ったりすると、突然自分の駒がなくなったりする。王手の時は、王手と審判が警告する。その王手に対しても、さけることができなければ、その手は反則。その場合は、ペナルティーとしてカウントされ、その反則が10回まではいいが、11回になったら負けとなる。

こういった反則を警告したり、王手を告げるのは審判の役目だが、実はついたて将棋唯一の欠点が、この審判の難しさだ。
これは結構慣れないと、有段者でも難しい。級位者だけでは出来ないかもしれない。
先日は、審判にも慣れてもらう為に、自分が副審として、何人かにやってもらったが、やはり角道に入った玉を見逃したり、王手でないのに、王手と言ってしまったりと、四段の棋力があっても、初めてだと間違えるくらいだ。

様々なペナルティーを含む指し手が両側に分かれているため、頭の中で合成するのが難しいからなのだが、このペナルティー、「王手を避けられない」の他に、「途中に駒があるのに、飛び道具がその先まで行ってしまう」とか、「相手の駒のあるところに持ち駒を打ってしまう」、「自ら、相手の駒の利きのある場所に玉を動かす」などがある。
それと入玉は出来ない。相手の三段目以内に玉は入れないので、駒が利いていなくても、三段目に金を打たれて詰まされてしまうこともある。

以前、飽きるほどやっていたので、数多くの手筋、戦法も生まれた。

相手の飛車先の歩が切れたら、その飛車頭に歩を打ち、飛車を取る、なんてのは初心者向けの手筋。歩を切って何かで取られたら、その何かに歩を叩くのも初心者向け手筋だが、相手が叩いたのを察知してそれを取るのも手筋。そのうち、今度は控えて歩を打つようになったり、飛車は元の位置にはいないだろうと相手が考えると想定し、逆に元の位置から動かさなかったりと、徐々に心理戦が拡大していく。

玉の位置も難しい。普通の将棋のように囲っても、あっと言う間に破られるので、かけた手数の価値がない。だからと言って、居玉が危険なのは、普通の将棋と同じだ。最初のうちは、六枚落ちで出てくるように、5三にと金を作られ、桂一発で詰み、なんてこともあった。

相手の駒が来たな、と思ってそれを取りにいったら、いなかったり、この辺りに玉がいるだろうと駒を打ったのに、いなかったりすることもザラ。そしてその時は、回りの観戦者から「スカットミサイル発射!!」と言って大いにうけられるはめになる。

だから、ついたて将棋で本当に面白いのは、見ている観戦者なのだ。ついたて将棋そのものは、審判を入れて、最低三人で出来るのだが、実際は三人ではちょっと寂しい。笑いを共有できる観戦者がいてこそ面白い。理想は五人。対局者二人に審判一人、そして観戦者二名、これ以上いると、両方を観戦する位置が難しくなる。

最近は、将棋もネットでできるので、将棋道場も苦戦しているようだが、ついたて将棋ばかりはネットでできない。いや、もちろん技術的には可能だろうが、その最大の面白さは、観戦者たちの笑いの共有にあるので、ネットでやっても楽しくはないだろう。

と言うことで、入間将棋センターでは、土曜の夜7時頃から、しばらくの間は「ついたて将棋」になりました。もし、やってみたい方は是非ご来店下さい。

※2006年現在ついたて将棋はやっていません。しかし、いつでもできるようにはなっていますので、入間将棋センターの常連さんになっていただければ、いつでもできます。


詰将棋の駒の一つは、相手の2四玉です。