さ行

(さ)
最後のお願い (さいごのおねがい) 終盤、あきらかに劣勢な方が放つ勝負手。
最善手 (さいぜんしゅ) その局面において、最も良い手のこと。勝つ為に最善の手。
指す (さす) 手をすすめること。将棋では「指す」だが、囲碁では「打つ」という。将棋で「打つ」を使うのは、持ち駒を盤上に「打つ」時だけである。

指し掛け・・・対局の途中で中断すること。
指し切り・・・・攻めすぎて手段がなくなった状態のこと。
指し込み・・・勝負の厳しさを求めて、勝者が駒を落していく約束をすること。
指し過ぎ・・・過激にいきすぎて形勢をそこなうこと。
指せる・・・形勢が良いこと。
さばき (さばき) 攻め駒が遊ばないように十分に働かせること。
[さばく(動詞)]
(し)
幸せになれない (しあわせになれない) 将来的に悪くなることが予想されるような陣形や指し手。
持将棋 (じしょうぎ) お互いに入玉し、詰ませる見込みがなくなった時、駒を点数として数え、勝敗を決める。
プロの場合、玉を除いた駒(盤上・持ち駒とも)のうち、飛車と角を5点、その他の駒を1点とし、両者とも24点以上あれば引き分け、再試合。24点に満たなければ負けとなる。
アマチュアの大会では、「27点法」といって、上記の計算で27点以上あるほうが勝ち、同点の場合は後手勝ち、とする場合が多い。
さらに、宣言法というルールを採用している大会もある。
[参考:相入玉]
下手 (したて) 棋力の下の人、特に駒落ちの場合に駒を落としてもらう方を指す。
[←→上手]
質駒 (しちごま) 寄せ合いの最中、必要なときにいつでも取ることができる状態の駒。
凌ぎ (しのぎ) 相手の攻めを受けきったり、手を稼いだりすること。
[凌ぐ(動詞)]
しばり (しばり) 玉が逃げていきそうな所へあらかじめ駒を利かし、逃げられないようにすること。
邪魔駒 (じゃまごま) 攻めの妨げになっている味方の駒のこと。
[詰将棋用語集参照]
収束 (しゅうそく) 一局の将棋が終わりへとむかう最終段階。
どちらかと言うと、詰将棋で良く使われる。[詰将棋用語集参照]
焦点 (しょうてん) 相手の駒の利きが二つ以上ある地点。その地点に歩を打つことを「焦点の歩」という。

図では▲3三歩と打つのが、「焦点の歩」で好手。△同飛は▲2二飛成、△同桂は▲3四飛、△同角は▲3四飛又は▲2一飛成と攻めることができる。
[詰将棋用語集参照]
勝負手 (しょうぶて) 成否如何で形勢が傾く、勝負の命運を賭けた手。
勝負所・・・形勢が傾きそうな局面を言う。
(しり) 駒の一つ下の地点。相手の玉の尻に打つ金を「尻金」といい、銀は「尻銀」という。

図のように▲2一金を尻金と言い、この玉は詰みとなる。但し、△1四歩のように端が開いている時は、玉を逃がしてしまうことにもなるので注意が必要。
真剣 (しんけん) 金銭を賭けて指す将棋。「真剣で指す」といえば賭け将棋のことであり、真剣に(まじめに)指すことではないので注意。
新手 (しんて) 既存の定跡には無い、新しい手。
陣屋事件 (じんやじけん) 昭和27年2月17日、木村義雄-升田幸三で争われた第1期王将戦(3番手直り)で升田が4勝1敗で香落ちに指し込んだ。香落ち番の第6局、対局前日に陣屋(旅館)を訪れた升田が玄関まできて出迎えがないのを理由に対局を拒否、社会的な事件となった。(実際には、対局しなかった理由は他にあったと言われている)
(す)
姿焼き (すがたやき) 自玉の囲いが手付かずで安全だが、攻めが完全に切れてしまった状態。穴熊で攻めが切れてしまった時、良く使われる。
(すじ) 1.作戦のみちすじ。やりかた。効率的な指し方。
2.盤面の縦の列を筋と言い、右から1筋2筋と数えていき9筋まである。
※筋が良いとか筋悪とか良く使うが、言葉で説明するのは難しい。将棋ガイドブックには、比較的分かりやすく載せられているので、それを引用させてもらい、説明の一助としたい。『将棋を大局的、理論的に判断した場合に、最も理にかなった指し手(手順)を筋と表現する。手筋の略語。筋がよい、と言えば大局観にすぐれていて感覚が鋭いこと。』
筋違い (すじちがい) 角の筋が違っていること、又は、本来ある角の筋と違う筋に角を打って使うこと。戦法の一つとして、「筋違い角戦法」がある。
[将棋戦法用語集参照]
素抜き (すぬき)
1.飛び道具(主に飛車)の前にある駒を動かすことで、その先にある相手の駒をタダで取ること。
2.飛車や角など遠くからの利きを見落とし、駒をただで取ること。

左図は、今▲8六角と王手がかかっている。後手は、どのように王手を防いでも、角を王手で捨てて、8二の飛車を「素抜く」ことができる。
(せ)
(ぜ)
駒がいくつあっても絶対に詰まない形。「ぜったい」を略した言葉。
Z(ゼット)とも言う。

たとえば、左の図。王手がかからない為、絶対に詰まない。また、もし、▲4一飛とか打ってある形でも、▲2一飛成に△同金で、▲2二に駒を打っても、△同金の繰り返しになりやはり「ゼ」。ゼには、ある程度のパターンがある。
税金 (ぜいきん) 居飛車対振り飛車の陣形で、振り飛車側の角が端に飛び出してこないように突いておく端歩。
精算 (せいさん) 盤上にある何枚かの駒を交換して、お互いの持ち駒としてしまうこと。
雪隠詰め (せっちんづめ)
玉を1一、又は9一の場所で詰ますこと。雪隠とはトイレのことで、昔の家屋は、トイレが隅にあることが多かった。
全駒 (ぜんごま) 相手の駒を全部取ってしまうこと。実際の将棋の対局では起こり得ないが、極端に棋力差がある場合には、「全駒」のような「いじわる」をすることもできる。
千日手 (せんにちて) 将棋のルールの一つ。現行の規約は、「同じ局面が4回現れると千日手で無勝負となる。但し、連続王手の場合は攻めている方が手を変えなければならない」となっている。
(そ)
俗手 (ぞくしゅ) 重い攻めや、単純な攻めの手をいう。一般的にはあまり良い手ではないが、「寄せは俗手で」という格言があるように、寄せでは好手になることもある。
即詰み (そくづみ) (=即詰め)王手が途切れずに、そのまま詰みに至ること。
底歩 (そこふ)
最下段に歩を打って受けること。

▲4九歩が底歩。金の下に打つことが多く、自陣が非常に固くなる。「金底の歩、岩より固し」の格言もある。
そっぽ (そっぽ) 戦いが起こっている地点から、離れていく方向。

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