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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年10月17日出題)

第20問(2005年10月16日:井上八段-渡辺竜王戦)
(問20-1)
▲7六歩△3四歩▲2六歩の出だしから井上八段が角道を止めた為、相矢倉になった。今、渡辺竜王が香をつり上げ△9五香と走ったところ。先手としては8四の銀をさばかせないようにしたい。ここはどう受けるか。
(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問20-2)
後手渡辺竜王の鋭い攻めを丁寧に受けてはいたが、局面は微妙だ。今、△8七銀成と銀を捨てて飛車成りを実現しようとした所。次の井上八段の一手が良かったかどうかは別にしてもここは手筋としてこう指す手がある。井上八段の手筋の受けは。
(難易度・・・



(これより下に解答)

(問20-1解答)「銀を簡単には進出させない」
▲9五同香は△同銀と進出され△8六歩からさばかれてしまう。と言って、この段階でタダで香を取られてはもっといけない。
ここは、▲9七歩とじっと香の下に歩を打つのが手筋。△9六香▲同歩△9五歩という手はあるが、今度は取り込まれても歩の為足が遅い。
実戦は△9八歩の好着から渡辺竜王が先攻した。


(問20-2解答)「飛車成りを先手で止める」
感想戦では、▲8七金△9八飛成▲7八銀のような手も出たが、さすがに飛車を成らせるのは恐い。ここは▲9七香と先手で飛車成りを止めるのが良く出る手筋。実戦は以下△9七成銀▲9三歩△同飛以下かなり難解な局面になったかと思ったが、渡辺竜王の鋭い寄せが炸裂。最後は一手差となったが寄せ切られてしまった。

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