ホームへ戻る/受けの手筋表紙へ

NHK杯に見る受けの手筋
(2006年4月24日出題)

第45問(2006年4月23日:島八段-福崎九段戦)
(問45-1)
福崎九段が、序盤、趣向を見せたが、結局は銀冠対振り飛車穴熊という戦型に落ち着いた。
そして、中盤、難解なねじり合いが続き、今△3三の馬を△4三馬と龍取りに寄ったところ。▲7一桂成が利けば良いが、△2一馬と取られた手が、次に△8七馬からの一手スキ。ここでは、どのように受けるのが最善か。

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問45-2)
終盤戦、▲7三の龍切りを防ぐため、△8二銀引と引いたところ。攻めるなら▲8四歩が手筋だが、後手からも△7九銀が△8六桂などの筋を見て厳しい一手となっている。ここで島八段の指した一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問45-1解答)「角を合わせて受ける」
角で両取りをされた時に、図のように角を合わせて受ける手は時々出てくる。図から、△3二馬▲同龍となり、さらに△5四角には▲4三角で△同角▲同龍となり、龍の位置は悪くなるが、この角の筋で攻められる手は凌いでいる。この後、先手は飛車を取られたが、攻防に▲5四角を打ち、先手に利のある戦いが続いた。


(問45-2解答)「飛車を追う一段金」
攻めるなら▲8四歩が筋だが、△7九銀と反撃され、8筋の歩が切れると△8六歩と叩かれる手も厳しい。ここは、自陣に手を入れる▲7九金が辛い一手。飛車が逃げるとすれば△6七飛成しかないが、先手陣が鉄壁となり▲8四歩だけで困っている。
そこで、福崎九段は△8八飛成と切り、▲同金上に△2一角という勝負手を放った。しかし、島八段は冷静に対応。最終盤、ちょっと難しい局面もあったようだが、最後はきっちり即詰みに討ち取った。
先週の問題へ/来週の問題へ

ホームへ戻る/受けの手筋表紙へ