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NHK杯に見る受けの手筋
(2007年1月8日出題)

第81問(2007年1月7日:島八段-鈴木大八段戦)
(問81-1)
後手鈴木八段のゴキゲン中飛車に、超急戦にはせず、じっくりと銀を進出させ角頭を狙いに行った島八段。難しい駆け引きが続いたが、中盤、鈴木八段の疑問手をとがめた島八段が優位に立った。
今、▲5三桂といわゆる”ふんどし”をかけた所だが、局後の島八段の話ではやや疑問で、▲3四角△4四飛▲4三角成の方が明解だったらしい。この後、容易に離されないように指した鈴木八段の一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問81-2)
我慢が続いている後手だが、先手も完全には決めきれないまま最終盤になった。ここではやはりまだ先手が有利だが、それでもハッキリ負けにしないための後手の一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問81-1解答)「一枚犠牲にして手を稼ぐ」
両取りの場合、駒損しないように△5二銀と一方を助ける手が普通だが、この場合は、4一の銀が動くと龍の利きが通ってきて攻めに加速が付く。そこで、鈴木八段は△7一金と金だけを助け、手を稼いだ。



(問81-2解答)「玉の早逃げ八手の得」
次に▲7四金と上部を押さえられると受けがなくなってしまう。そこで、△7三玉が今までにも良く出てきている玉の早逃げでこの一手。普通は▲7一龍と回られると厳しいのだが、この局面では△4四角があり、この筋で凌げる。
但し、それでも依然後手が悪く、本譜▲5四角以下、△4四角に▲6六金としっかり受け、3三のと金を間に合わすことになり、結局最後は中盤に得た大きな貯金をギリギリ残す形で先手が後手玉を寄せ切った。

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