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NHK杯に見る受けの手筋
(2007年7月2日出題)

第105問(2007年7月1日:中田七段-阿久津五段戦)
(問105-1)
先手三間飛車対居飛車穴熊の戦いは、飛車交換に持って行った穴熊側がうまくやったかに見えたが、うまい手順で攻めを凌ぎ、後手の攻めを遅らせることに成功した。
それでも、今△5九成桂とこの成桂を使おうと動いた所で、△4九成桂から△3九銀と張り付かれては、攻めがほどけなくなってしまう。
攻め合いに出るか迷うところだが、ここで指された先手中田七段の一手は?三手一組の手順を考えて欲しい。

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問105-2)
後手の食い付きに対し、二枚の龍を引きつけ切らしにかかった先手。▲5四龍に△6六角と逃げたところだが、ここでさらなる攻め駒を攻める受けの手筋は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問105-1解答)「両取りで攻め駒を抜く」
ここで中田七段の指した▲4三と△同金寄▲5二飛が三手一組の好手順。次に▲3二飛成と金を取られては寄せ切られてしまうので△3三金寄と受けるしかなかったが、▲5九飛成と龍を自陣に引きながら成桂を払い後手の攻めを一気に切れ模様に導いた。


(問105-2解答)「金駒を歩で催促」
ここでは▲5八歩が非常に味の良い受けの手筋。逃げるとしたら△6八金しかないが、ソッポへ行くのでは勝ち目がない。そこで△4八銀と食い付いて勝負に出たが、攻めが細く先手に残されている感じだ。

それでも実戦は、ギリギリの攻防が続き、最後は後手玉にほぼ受けのない詰めろをかけ、先手玉は詰まず、この熱戦を制した。

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