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NHK杯に見る受けの手筋
(2007年10月1日出題)

第118問(2007年9月30日:谷川九段-松尾六段戦)
(問118-1)
角換わり腰掛け銀の昔からある定跡通り進み、先手谷川九段が先に仕掛けた。
そして、▲5二金△4三飛に▲4四角と王手したところ。このあたりは、局後の話しを聞く限り、松尾六段の研究範囲だったようだが、ここでどのように指したか。王手なので、それを受けるしかないが、先手からは▲5三金の攻めが厳しい。


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問118-2)
後手が猛攻を開始し、ここでは既に先手がまずい局面になっている。今、王手飛車をかけられたところだが、悪いながらもここではどのように応対したら最も粘れる形か。谷川九段の指した一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問118-1解答)「飛車を切って先手を取る」
解説の渡辺竜王が話していたが、ここで△3三銀と守るのは、▲5三金と引かれ、△4四銀に▲4三金△同銀▲4四歩と先手先手で攻められてまずい。そこで、松尾六段は△4四同飛と飛車を切り、▲同歩がすぐには何でもないので、ここで先手を取り、△8六歩と反撃を開始した。



(問118-2解答)「飛車を取らせる玉の早逃げ」
王手飛車を両方守るなら▲8四飛成と言う手はあるが、△7四香と王手に打たれ、結局龍を取られてしまうし、むしろ8四の地点で取られる方が先手に取って厳しい。
ここは、▲8六玉と引くのが筋で、飛車を取られてもその瞬間角が遊ぶのでまだ頑張れる、という風に考える。もっとも実際は、△7五銀を決められてから飛車を取られ、特に△4九飛が非常に厳しく、後手に寄せ切られてしまった。


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