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NHK杯に見る受けの手筋

(2012年1月9日出題)

第331問(2012年1月8日 渡辺竜王-阿部(健)五段戦)
(問331-1)
先手渡辺竜王、後手阿部五段で戦型は横歩取り△8五飛戦法。中盤、理想形を目指す駒組みの僅かの手順の差を突き、後手が仕掛けた。その仕掛け自体は成立していたかもしれないが(感想戦による)、先手渡辺竜王の巧みな反撃にあい、下図は(後手が)やや形勢を損ねたところ。▲2三歩△同銀に▲3四歩は厳しい攻めで、△3七角成と取るのは自然だが、▲3三歩成から▲2五飛とさばかれはっきりしてしまう。ここで後手阿部五段の指した次の一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問331-2)
先手からは▲2四歩の攻めが厳しいが、後手からも△3七歩成と△6五桂(7七の地点を押さえる)が入るといっぺんに勝負になる。しかしここで手番は先手。勝利を確実なものとする渡辺竜王の次の一手は?(三手目まで)

(難易度・・・



(これより下に解答)

(問331-1解答)「駒損しても飛車のさばきを押さえる」
ここで阿部五段の指した一手は△3四銀と歩を取ってこの銀を捨てる手。普通は桂より銀の方が駒の価値が高いので、このように銀を捨てるよりは▲3三歩成とさせて桂を取らせる方が多い。しかし、この場合は、3三の桂がなくなると▲2五飛と飛車をさばかれてしまい、これが非常に大きな一手になる。
そこで△3四銀と銀を捨て▲同角に△3七角成と成り込んでいくのが好手順。ただ、既に形勢が悪かった為、逆転までには至らなかった。

(問331-2解答)「玉の早逃げ八手の得」
ここはひと目▲6八玉と寄るところで、級位者の人にも是非この感触をつかんで欲しい。実戦は以下△3七歩成にさらに▲7七玉が連続早逃げの好手。ここまで来れば桂の王手には▲8八玉と銀冠に入城し鉄壁。後手からの攻めは△3七歩成から△4七とと寄る位しかないが、4七の歩を取った瞬間▲4四歩が厳しく手の施しようがない。

実戦は▲7七玉と上がったところで、後手の阿部五段が投了した。
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