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NHK杯に見る受けの手筋

(2016年5月9日出題)

第547問(2016年5月8日 橋本八段-小倉七段戦)
(問547-1)
先手橋本八段、後手小倉七段で戦型は先手の居飛車穴熊対後手三間飛車。先手が▲8八銀とハッチを閉めた後、▲5五歩から動き戦いが始まった。そして後手の飛車取りに飛び出した角に、最強の手順で応じたため、飛車交換から一気に激しい終盤戦へと突入。下図はその終盤の入口、△4四角と龍取りに角を引いた手に龍を逃げずに▲5一歩成と成った局面。ここで後手小倉七段の指した一手は?問題として出されればやさしいが、実戦ではつい勢いにまかせて指してしまいそうなところ。

(答えはこの下に)
(難易度・・・


(問547-2)
上図から後手はうまく穴熊に食い付き、明快な勝ちもあったようだがそれを逃し、逆にここでは先手優勢になっている。その優勢な局面での先手の次の一手は?優勢と言っても、一手間違えるとたちどころに逆転するのが将棋だ。はっきり「これで勝ち」と言える先手橋本八段の指した手は?

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問547-1解答)「利かされでも、と金を残さない受け」
龍を逃げなかったのですぐに△1一角と取ってしまいそうだが、▲6一とと、金を取られると、次の銀取りも絶対となってしまう。そこで△7二金とかわしたのが実戦。指されてみれば当然の一着で、今度▲6一となら、龍を取り、と金で銀を取られても取り返せばと金は残らない。

本譜は▲4一龍と仕方なく龍を逃げたが、△6六角から△6七香と穴熊に食い付き、はっきり後手勝ちになったと思われた。しかし頑強な抵抗と攻め急ぎも重なり逆転、第2問へと続いていく。

(問547-2解答)「詰めろをかけられない守り方」
ここでは▲7九金打と打つのがほぼ絶対。と言うのも、何も受けずに▲6一とと寄っても、後手玉に詰めろがかからず、△6九銀とかけられるとこれが詰めろ。そして後手に持ち駒がたくさんあるため、この詰めろの手を伸ばすことが出来なくなってしまうから。
▲7九金打と打ったこの局面は、詰めろどころか二手スキも掛からない。これで▲6一とからの攻めが間に合い、明快に先手勝ちとなった。

本譜は△4七龍と仕方なく龍の活用を図ったが、これが三手スキ。▲6一とが二手スキ、△4六角も二手スキだが、▲6二とと銀を取り、△同銀に▲6五角と打った手が龍取りで「駒が入れば詰めろになる」という攻防の一着で勝負が決まった。そして最後は、龍を切って攻め立てたがその駒を入手、先手の橋本八段が華麗に後手玉を詰めて勝利した。

その最後の詰みを(詰みに必要のない桂一枚と香を外し)、「今日の実戦の詰み」として載せたのでそちらもどうぞ。さらに銀と桂を替えると難解な21手詰になった為それも出題しています。
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