データ |
出版社:高橋書店 大きさ:四六判(130*183) 最終の定価はすべて1050円 全て絶版 (1)中終盤!!カラクリ将棋 甲斐栄次著 P207 1991年12月20日初版 (2)奇襲!!将棋ウォーズ 湯川博士著 P206 1992年2月5日初版 (3)速攻!!相掛かり戦法 屋敷伸之著 P207 1993年1月30日初版 (4)必勝!!同型将棋破り 甲斐栄次著 P207 1993年5月1日初版 (5)美濃崩し180 金子タカシ著 P207 1993年11月1日初版 (6)将棋クロスワードパズル 木屋太二著 P207 1991年12月20日初版 「将棋タウンの古書店」内で見つける場合は、「忍者将棋」で検索して下さい(この文字をコピーし、検索窓に貼り付けると簡単です)。 |
シリーズ概略 |
「屋敷伸之の忍者将棋」と言う名称でシリーズ化されているが、内容にこれと言った統一性はない(ページ数と値段が一緒くらい)。ただ、最初に出された「中終盤!!カラクリ将棋」が屋敷の棋譜を題材に構成されていること、さらに三冊目の「速攻!!相掛かり戦法」が屋敷の著書であることなどから忍者将棋としてシリーズ化されたのだろう(忍者流は屋敷という姓にひっかけて以前から呼ばれていたネーミング)。 この中では、「美濃崩し180」の評価が特に高く、同じ高橋書店の「寄せの手筋168」「凌ぎの手筋186」と合わせて不朽の名著となっているが、それ以外の本もみな特徴あるシリーズだ。 |
中終盤!!カラクリ将棋 |
この本は、屋敷の一風変わった実戦譜である。 前口上にはこのように書いてある。『名手の将棋になればなるほど、当然ながら難解で、”手”の流れと勝負の機微を、幅広く初心者までをも包みこむように伝達するなど、なかなか叶わないことなのだ。けれど、やはり初心者にも、高級な棋譜のおもしろさを味わってもらいたい。深みを知れば知るほど虜になってしまう。(中略)そこで思いついたのが、実戦を基本形に分解し、本譜の観賞の前に、部分図であらかじめ”カラクリ”を垣間見るという方法だった。(中略)つまり、どんな基本形をもとにして技をかけたかを知れば、指し手の理解は容易になるだろうとの発想から、本書を執筆したわけだ。』 と言うわけで、最初にカラクリシーンがあり、その後にそこへ至る手順とそこからの解説がある。 また、それだけでなく、その間にやさしい手筋を紹介しているのも級位者から初段くらいの人にはかなり参考になりそうだ。初心者には、目だけで棋譜を追うのはちょっと辛いかもしれないが、図面が多く、小分けになっているので、少し慣れてくればそれも可能。 級位者から初段向け実戦解説プラス手筋講座という感じである。 |
目次 前口上 カラクリ屋敷ご案内・・・・・・・・・・・・・・・・・8 第一章 中盤のカラクリ編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 忍法帖巻之一 敵陣中発火手裏剣の術・・・・・・・10 ▲屋敷伸之四段vs△佐藤康光五段 忍法帖巻之二 おとり角兵衛、手稼ぎの術・・・・・18 ▲屋敷伸之四段vs△島朗竜王 忍法帖巻之三 両王手!金トントンの術・・・・・・・28 ▲森下卓六段vs△屋敷伸之五段 忍法帖巻之四 フットワーク銀の術・・・・・・・・・・・・38 ▲屋敷伸之五段vs△佐藤大五郎八段 忍法帖巻之五 必殺!暴れ角の術・・・・・・・・・・・・48 ▲屋敷伸之棋聖vs△神崎健二五段 忍法帖巻之六 鎖分銅投げの術・・・・・・・・・・・・・・60 ▲森下卓六段vs△屋敷伸之棋聖 忍法帖巻之七 飛車将軍、からめ手破りの術・・・68 ▲屋敷伸之棋聖vs△南芳一王将 忍法帖巻之八 古い上着をさようならの術・・・・・・78 ▲屋敷伸之五段vs△中原誠棋聖 忍法帖巻之九 駿足銀、火中走り抜けの術・・・・・88 ▲屋敷伸之五段vs△中原誠棋聖 第二章 終盤のカラクリ編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97 忍法帖巻之一 電光石火!物流作戦の術・・・・・・98 ▲中田功四段vs△屋敷伸之四段 忍法帖巻之二 神経衰弱ゾーン誘惑の術・・・・・・108 ▲屋敷伸之四段vs△佐藤康光五段 忍法帖巻之三 金しばりの術・・・・・・・・・・・・・・・・・118 ▲屋敷伸之四段vs△島竜王 忍法帖巻之四 お命頂戴、猿臂角の術・・・・・・・・・128 ▲小林宏四段vs△屋敷伸之四段 忍法帖巻之五 ごっつんこ銀、頭突きの術・・・・・・140 ▲森内俊之四段vs△屋敷伸之四段 忍法帖巻之六 身ぐるみ脱いでゆけの術・・・・・・・150 ▲森下卓六段vs△屋敷伸之五段 忍法帖巻之七 玉頭炸裂!爆弾金の術・・・・・・・・162 ▲森下卓六段vs△屋敷伸之棋聖 忍法帖巻之八 黄泉の使者呼びの術・・・・・・・・・・174 ▲屋敷伸之棋聖vs△南芳一王将 忍法帖巻之九 牛若丸、欄干跳びの術・・・・・・・・・184 ▲屋敷伸之五段vs△中原誠棋聖 忍法帖巻之十 難攻不落黄金城築城の術・・・・・・198 ▲屋敷伸之五段vs△中原誠棋聖 |
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奇襲!!将棋ウォーズ |
新鬼殺しや、鳥刺しなど14の奇襲戦法を解説した本。また、それ以外に、奇襲戦法カタログとして14の戦法が簡単に紹介されている。 内容そのものは分かりやすく書かれているが、ページ数の関係からそれほど詳しい変化が載せられている訳ではない。あくまで自然に応接した場合の成功手順が書かれているだけだ。 ただ、その後に、奇襲封じテクニックが載っているのが良い。こちらも1ページで簡単に書かれているだけだが、やられている人には参考になるだろう。 将棋にはいろいろな可能性、指し方がある。初段になる前に様々な指し口を学ぶのも一法だと思う。 |
目次 奇襲戦法カタログ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 奇襲の古典・鬼殺し/阪田流向かい飛車/升田流向かい飛車/中飛車ヒラメ戦法/ 児玉流カニカニ銀/アヒル空中戦法/快速地下鉄飛車戦法/対振飛車金開き戦法/ 初手▲3六歩戦法/鬼六流ドッカン飛車/吉田スペシャル/森安流一人穴熊戦法/ 急戦早石田/変則急戦雁木 PART1 空爆!!急襲作戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 WARS1 集中爆撃!新鬼殺し・・・・・・・・・・・・・・・24 7筋に集中爆撃が浴びせられた WARS2 ピンポイント鳥刺し爆弾・・・・・・・・・・・・・34 角の利きを頼りに鳥刺しが炸裂 WARS3 首都空爆!新原始中飛車・・・・・・・・・・・48 飛角銀歩がガッチリ玉筋に食いこむ WARS4 大将直撃!袖飛車作戦・・・・・・・・・・・・・58 直下攻撃に歩を謝るが WARS5 Uターン袖飛車ミサイル・・・・・・・・・・・・・・72 △3五同歩にミサイルがUターン WARS6 空軍基地壊滅・筋違い角・・・・・・・・・・・・88 角は役目を果たし敵基地に侵入 WARS7 一発必殺!狙撃銀戦法・・・・・・・・・・・・・100 照準を絞り銃の引き金を引く WARS8 中飛車・角ミサイル攻撃・・・・・・・・・・・・・110 角ミサイルが中飛車と連動する WARS9 迎撃ミサイル相掛かり・・・・・・・・・・・・・・・126 迎撃ミサイルで飛車を狙い打ち PART2 正面撃破上陸作戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・141 WARS1 対中飛車・谷川式光速銃・・・・・・・・・・・・142 歩の突き捨てから桂の弾丸が飛ぶ WARS2 立石流経済封鎖四間飛車・・・・・・・・・・・158 経済封鎖が徐々に後手を苦しめる WARS3 かまいたち対振飛車攻撃・・・・・・・・・・・・170 謎に包まれたかまいたちが炸裂 WARS4 空挺四間飛車上陸作戦・・・・・・・・・・・・・182 後手のパラシュート銀はオトリ WARS5 角換わり四間・地下式戦車・・・・・・・・・・・194 偵察衛星の目を逃れた角の地下式戦車 |
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速攻!!相掛かり戦法 |
これは、比較的少ない相掛かりの定跡書(特に速攻で攻める形)であると同時に屋敷の初めての書き下ろしでもある。 相掛かりをまったく指したことのない自分にも分かりやすいということは、初段くらいの人にも十分分かる内容だと思う。 最初に相掛かりの基本形とこの本に解説されている形の基本形が載せられており、全体像を掴んでから本章へと入る。(17ページ) 第1章は、講座編として五つの基本形からの詳細な解説がある。(122ページ) Aは、▲3七桂と早めに桂を跳ねて攻撃態勢を築く初期の頃に多かった形。Bは、いきなり▲3五歩と仕掛け、後から▲3七銀と出る形。Cは角道が通った形でのタテ歩取り(▲3六飛)。Dはあまり見たこともないような、飛車の尻から銀が出て行く形である。しかし、屋敷は奨励会時代、この戦法でずいぶん星を稼がせてもらったらしい。Eは、名人戦で中原が▲5六飛と回ったその形をベースに考えた形。 第2章は五つの実戦譜と解説である。(63ページ) 全体的には、定跡解説部分が多く、初段前後の人向けの分かりやすい良書という印象を持った。 |
目次 [プロローグ] 1 本格的相掛かりに入る前に−▲2四歩と突くと・・・・・6 2 相掛かり基本形−7八金・3二金型・・・・・・・・・・・・・・14 [カタログ] BasicA 速攻!桂跳ね型(▲3七桂戦法)・・・・・・・・・・・18 ●桂の二段跳ねがいつ決まるか BasicB 急戦!銀進出型・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 ●駒組み段階にいきなりの仕掛け BasicC 本格タテ歩取り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 ●誘いのスキか本当のスキか? BasicD 飛尻出棒銀・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 ●飛車の尻から銀が出ていく BasicE 中原流変形中段中飛車・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 ●もう後には引けぬ中段中飛車 第1章 速攻!!相掛かり [講座編] BasicA 浮き飛車には桂の速攻・・・・・・・・・・・・・・・・・24 BasicB 下段飛車には銀の急戦・・・・・・・・・・・・・・・・・44 BasicC 縦横無尽の浮き飛車・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68 BasicD 秘技!居玉・飛尻出棒銀・・・・・・・・・・・・・・・・92 BasicE 威力絶大!中段中飛車・・・・・・・・・・・・・・・・116 第2章 速攻!!相掛かり [実戦編] 順位戦、逆転の一局・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・146 ▲屋敷伸之六段vs△小野敦生五段 勢いの勝ち抜き戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・160 ▲屋敷伸之棋聖vs△郷田真隆四段 リーグ入りの大一番・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・172 ▲屋敷伸之四段vs△有吉道夫九段 不発の中段中飛車・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・186 ▲屋敷伸之六段vs△中田宏樹五段 変則中原飛車で制す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・198 ▲屋敷伸之四段vs△桐山清澄九段 |
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必勝!!同型将棋破り |
これは、先後の同型将棋だけを集めた珍しい本だ。 同型将棋といえば、プロでも出現する矢倉や角換わり腰掛け銀を思い出すし、当然そうした戦法がこの本の中心になっているが、それだけはなく、アマチュアに出てきそうな(私も何度か指したことがある)相三間飛車や相中飛車などの解説もある。 紹介している同型将棋は全部で13だが、その説明の他に、随所にやさしい手筋が紹介されているのも良い。 対象棋力は、初段前後と言ったところだが、戦型が様々なのでどのような読者を対象にしているのか分かりづらい。ただ、中心はやはり矢倉や腰掛け銀なのでこういった戦型を指す人には役に立つと思う。 |
目次 プロローグ 同型将棋のすすめ 同型将棋カタログ 1 相中飛車追随型 ◎あら珍しき、相中飛車出現・・・・・・・・・・・9 2 猪突猛進相棒銀 ◎両者グイッと銀を繰り出した・・・・・・・・・10 3 居玉速攻早繰り銀 ◎端歩の突き合いには意味がある・・・・11 4 角換わり相腰掛け銀(8八玉−2二玉型) ◎開戦は歩の突き捨てから・・・・・・・・・・・・・・12 5 角換わり相腰掛け銀(7九玉−3一玉型) ◎玉の入城は、後手の先攻を許す・・・・・・・・13 6 飛先交換相腰掛け銀(4八金−6二金型) ◎駒組みは頂点に達した・・・・・・・・・・・・・・・・14 7 飛先交換相腰掛け銀(5八金−5二金型) ◎先手の仕掛けはうまくいくのか?・・・・・・・・15 8 相振り乱戦三間飛車 ◎乱戦好き振り飛車党の作戦・・・・・・16 9 相振り向かい飛車相腰掛け銀 ◎双方金無双の堅固な構え・・17 10 総矢倉対抗型 ◎千日手の結論に挑戦・・・・・・・・・・・・・・・・18 11 相矢倉(4七銀・3七桂型−6三銀・7三桂型) ◎同じ仕掛けでも、変化は膨大・・・・・・・・・・・19 12 相矢倉(4六角−6四角型) ◎矢倉ならではの手広い戦型・・20 13 相矢倉角換わり(4六銀−6四銀型) ◎いつの間にやら先後が入れかわった・・・・21 本編 同型将棋攻略講座 1 暴れん坊台風、敵陣を攪乱 ◎銀捨ての猛攻が決まった・・・・24 2 常識のウソ、ホント!? ◎先手先攻するが・・・・・・・・・・・・・・34 3 肉を斬らして骨を斬れ ◎手筋の継ぎ歩攻めを無視・・・・・・・・42 4 木村定跡妙手順ストーリー ◎華麗なる寄せ手順・・・・・・・・・・52 5 カンガルー桂カラメ手破り ◎連打の歩が炸裂・・・・・・・・・・・・70 6 頼もしや!ガッチャン銀 ◎桂は助かっている・・・・・・・・・・・・・88 7 屋敷流、ゴエモン飛車 ◎端に放った手裏剣の歩・・・・・・・・・・96 8 忠弥の槍には将軍もひるむ ◎駒損は回復した・・・・・・・・・・・112 9 銀の釣り針に大魚がかかる ◎釣り針銀が突き刺さった・・・・126 10 乾坤一擲、カスガイの銀 ◎先手攻め切れるのか?・・・・・・142 11 吹き矢は小つぶでも命取り ◎吹き矢の歩が放たれた・・・・158 12 棒倒しは攻めるが勝ちだ ◎急所の歩のタタキ・・・・・・・・・・・180 13 巌窟王に明日はあるか ◎玉は巌窟に落とされた・・・・・・・・198 |
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美濃崩し180 |
「寄せの手筋168」と共に不朽の名著として知られる。 題名からも分かるように、本書は美濃崩しの手筋を180の問題として出題しているものである。寄せの手筋と同じように、1ページに上下二段組みでぎっしりと問題が詰まっている(対象棋力は3級前後から有段者向け)。 問題の内容、質がとにかくすぐれているため高値で取引される程の本になったが、今では(絶版になっていない)「光速の寄せ1」にも似たような問題があるし、捜せば他にも同じような手筋集はあると思う。 ただ、1993年当時、これだけの問題数をまとめて出題したというところにこの本のすごさ、良さがある。 |
目次 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 プロローグ 美濃囲いの種類・・・・・・・・・・・・・・・4 Chapter1 美濃崩し 部分テクニック Question 1〜162・・・・・・・・・・・・・・・7 Chapter2 美濃崩し トドメのテクニック Question 163〜170・・・・・・・・・・・・171 Chapter3 美濃崩し 定跡テクニック Question 171〜177・・・・・・・・・・・・181 Chapter4 美濃崩し 実戦テクニック Question 178〜180・・・・・・・・・・・・197 |
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将棋クロスワードパズル |
将棋の様々な問題、事柄をクロスワードにした珍しい本。こちらは将棋の事、将棋界の事を知っていればそれほど難しくはない。 また、このクロスワードから導き出された答えから作成した次の一手問題もあり、こちらも対象は級位者から初段位までと言った感じだ。 ちょっとしたクイズ好きには面白く読み進められる本だと思う。 |
目次 本書の構成と使い方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 ▼クロスワードパズル (1)〜(50) 解答と用語解説 ▼将棋次の一手 第1問〜第50問 解答と解説 ▼将棋いろは帖 い〜ん 番外1・番外2 索引・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・207 |
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