ついたて将棋は、この写真のように、2枚の盤と一組の駒を使い、間についたてをおいて、相手が何をしているのか見えない状態で戦う将棋です。 そのため、相手の駒を飛び越してしまうなどの反則が生じてしまうので、審判が必要になります。 真ん中(こちら側か向こう側)に審判がいて、反則を警告したり、王手を告げたりし、ゲームが進行して行きます。 |
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↑ジャッジがし易いように、薄い盤を使い、中央(1五・5一・5五・5九・9五)に赤色の枠が書かれている。 ↓4、5人だとちょうど良い。 |
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ついたて将棋のルール
- 動かし方は、普通の将棋と同じです。但し、駒を取った場合、審判がその駒を取り上げ、相手に渡します。
- 相手の駒が見えないため、反則(ペナルティー)が生じ、その反則が10回まではセーフ、11回になると負けになります(この回数は場所によって違うようです)。その反則とは、相手の駒を飛び越す、相手の駒のあるところに持ち駒を打つ、王手なのに、その解消が出来ない、相手の利きのあるところに玉を移動する、の4つが主なものです。
- 王手がかかった場合、審判が王手を告げます。その王手に対し、解消できないと反則となります。
- 打ち歩詰めも反則にカウントされますが、千日手はありません。
- 入玉は出来ません。相手の三段目以内に入れないので、もし、三段目に利きのない駒を打たれても、玉では取れません(玉で取る以外に王手を解消できなければ、詰みとなります)。
- 普通の将棋の場合に、合駒利かずで詰みの状態だったとしても、ついたて将棋では、無駄合いが合駒として成立するので詰みとはなりません。
- 勝ち方は二通り。相手玉を詰めるか、相手が反則の規定回数に達するかです。
ついたて将棋実戦の局面(審判の位置から見る) |
先手(左側)はついたて将棋のベテラン、右は四段の人(初心者ではない)。 先手の駒が盤面を占拠し、すでに先手大優勢。まさか居玉ではないと思い、方々にと金を作りサーチしたが見つからないので、ここで▲4二銀と打って見たら、「王手」の声。玉の居場所が分かり、後は収束を見るばかりとなったのだが・・・。 ▲4二銀(王手)△6二玉(反則)△4二玉(反則)△4二銀▲同と(王手)△同金▲同成桂(王手)△同玉▲4四歩△5三玉▲4三歩成(王手)△6四玉▲3三銀△6五銀まで詰みで後手の勝ち。 この局面から後手が勝つのは容易ではないが、5三玉から6四玉と逃げた手が、ちょうど先手玉の一手詰みの局面になり、さらに玉頭を厚くしようと打った銀で詰みと言う珍しい一局になった。 ※将来、面白い棋譜が取れたら載せる・・・かもしれない。 |