第8問 (問題図より)▲2六歩△同飛▲2八歩(左図)にて逃れ。以下、△3八銀不成には、▲同玉△3七金▲同銀△同歩成▲同玉で、△3六歩なら▲2六玉と飛車を取れる。 歩が一歩しかないなら、△2五飛の限定打できれいに詰む。その手順は、△2五飛▲2八歩△3八銀不成▲同玉△3七金▲同銀△同歩成▲同玉△3六歩▲同玉△3五飛▲2七玉△2六銀(下図)▲同玉(▲1八玉なら△2七金)△3六金▲1六玉△1五飛▲同玉△1四歩▲1六玉△1五歩まで。 |
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名人戦実況中に、ソフトがこの詰みを見せた時、実戦でも、△2五飛の限定打から△3八銀不成が盤上に再現されたら「かっこいいなぁ」と思っていたが、羽生名人が、別の詰まされる順を選び、この局面は発生しなかった。 実際、こちらの変化は、詰まさずに必死をかけても勝ちになる。しかも、惜しいことに、実戦は、”余詰め”もある。すなわち、△2五飛の限定打を打たなくても、△3八金▲1八玉△2八金打▲同馬△同金▲同玉△3七角という平凡な追い詰め順だ。 残念ながら、実戦の伏線に生じた「難解な詰み」とはいかなかったようだ。 |
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※この問題図は、▲7四歩を置いて、平凡な追い詰めを消している。また、△6一銀を持ち駒に加え、▲2八銀合の紛れを一つ多くしてあるが、2八の合駒が歩以外では、△3八金と打ってやさしい(▲2八香合は、歩と同じ手順でも詰むし、△3八金から2八で精算した後、△3八銀成▲同玉△4九角の筋で早詰めとなる)。 | |
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