第437問(2014年2月16日 西川四段-村山六段戦) |
(問437-1) 先手西川四段、後手村山六段で戦型は先手の三間飛車対居飛車。後手は、居飛車穴熊をにおわせる駒組みをしたが、その阻止に早めに先手が動いた為、ミレニアムの囲いで小競り合いに入った。その後中盤、飛車交換からお互い飛車を打ち込み、難しい終盤戦となった。 下図は割り打ちで金を一枚はがし、やや先手が指しやすいかと思われるところ。次に▲4二金や▲5一角成の応援もあり、受けるのは難しいかと思われたが、ここで村山六段は三手一組の手順で自陣を安定させた。その手順とは? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問437-2) 上図から数手後、▲5九歩や▲4七金としっかり守り、ここは攻め合いも考えられそうだが一枚でも渡すと先手玉がとん死してしまう。そこで西川四段は受けの手を指した。感想戦では、別の受けを提示されており、その方がより安全にも見えるが、本譜は”強い受け”だった。その一着とは? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問437-1解答)「攻防+玉の位置を変える」 ここで村山六段の指した三手は、まず△2五桂と跳ね、▲4二金に△2二玉と上がって凌ぐ手順。 △2五桂は、直接駒取りにはなっていないものの、3七の地点を押さえ、駒が入れば△1七桂成からの攻めも見ている。と同時に△3三の空間を空け、場合によっては△2二玉からの逃げ道も作っている。 対して▲4二金は実際厳しい手だが、△2二玉がこの一手。どちらの金、又は銀を取られても、取り返した手が龍に当たり、まだすぐには寄らない。 |
(問437-2解答)「攻め駒を攻める受け」 ここで▲2六歩と突いた手が危険だが強い受けだった。感想戦では、村山六段が▲6八歩の中合いから△同龍なら▲5八金と先手ではじく手を指摘しており、確かにこの方がより安全だったようにも見える。しかし本譜の▲2六歩も読みの入った一着でこれでも先手の勝ちだった。 本譜は、この▲2六歩が結局二枚の桂を取り切り、▲2三歩成まで進んだ。最後、先手玉が詰むかどうか際どかったが、正確に凌ぎ切った先手の西川四段が勝利した。 |
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