第462問(2014年8月17日 金井五段-久保九段戦) |
(問462-1) 先手金井五段、後手久保九段で戦型は後手のゴキゲン中飛車対超速▲3七銀戦法。ただ、急戦調だったものの、中盤はお互い手を殺し合うじっくりした戦いとなった。 そして下図、今▲2三飛成と成ったところ。これは次に▲4三銀成から銀交換をして▲8五銀と飛車を殺す手を見ている。ここで指された後手久保九段の次の一手は何か? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問462-2) 上図から数手後、後手は▲3七の桂を取り、その桂を今△8五桂と両取りに打った。ここで指された先手金井五段の次の一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問462-1解答)「形は乱れても-非常手段の受け」 ここで久保九段の指した一手は△5二金。4三の地点を守るのはある意味これしかないのだが、それでも△5二金と美濃の急所の金を上がるのは、相当に指しにくい。要するに、このように美濃から金が離れると、囲いが弱体化する訳で、振り飛車の長所を放棄することになるからだ。それでも、▲4三銀成を受けざるを得ず、他に飛車を助ける適当な方法がなかったということでもある。 |
(問462-2解答)「両取り逃げるべからず」 △8五桂に対し、普通に考えるなら、▲8六角と価値の高い方を逃がす。しかし△7七桂成と銀を取られた時、取り返し方が悩ましい。そこで、「両取り逃げるべからず」と▲2三歩成とと金を作ったのが本譜。 確かに、角を取られても、すぐに使う場所はないし、銀を取られるなら角を逃げる必要もないということ。 居飛車穴熊の陣形などでも、角より陣形の強度が大切ということで、逃げないことはあるが、多くの場合は、やはり桂より角の方が大切で使い道も多い。この局面は、一手の価値(▲2三歩成〜▲3二と)と角桂交換の価値を総合的に考えて(ある意味例外的な角桂交換ということで)理解して欲しい。 本譜は結局銀を取ることになり、▲2三のと金も△3一の金と交換になった。最初は駒損対飛車の働きの差という構図だったが、と金が金に変わると、その差を丁寧に守り切り、先手の金井五段が勝利した。 |
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