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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年9月12日出題)

第15問(2005年9月11日:森下九段-鈴木八段戦)
(問15-1)
後手鈴木八段のゴキゲン中飛車に森下九段が角交換した為、手将棋模様に。その後、長い中盤戦が続いている最中だが、図は角の利きをさえぎりつつ3四の地点を狙う味の良い桂を打ったところ。この桂に対し、ただ単に受けるだけだと辛い場合もあるが、ここでは楽しみを後に鈴木八段はしっかりと受けに回った。
(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問15-2)
長い中盤から急に局面が動き、今△3五銀と当たっている銀を逃げつつ3三の角を敵陣に通したところ。次に△9九角成と玉の退路を断たれてはマズイ。ここでの当然の一手は?
(難易度・・・



(これより下に解答)

(問15-1解答)「桂には桂で受ける」
攻めの桂打ちに対して同じ地点に利かせる桂を打つことは良くある。但し一般的にはすぐに取られない桂なら攻めに使った方が良い。図の▲4六桂と△4二桂では▲4六桂の方が働きはあるが、2五の角を使わせないという意味もあり、△4二桂と一旦は耐えたところ。但し、同じ3四に利かせるのでも、△2二桂と打つのは壁になってしまい、ほとんどの場合悪手になる。



(問15-2解答)「大駒の利きを歩でさえぎる」
▲6六歩は初級者でも打ってもらいたい歩だ。飛車や角など大駒の利きをさえぎる手は、場面によっては緩手になる場合もあるが、ほとんどの場合好手になっても悪手になることはない。また、安い駒で止まる場合は、できるだけ安い駒にすること。本譜はこの後、鈴木八段が△2七銀を打ち▲3四歩から一気に難解な終盤に突入。そして最後は鈴木八段に誤算があったようで、森下九段が辛勝した。

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