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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年1月9日出題)

第31問(2006年1月8日:行方七段-山崎NHK杯選手権者戦)
(問31-1)
一手損角換わりから行方七段が仕掛けて開戦。その後、馬を作って上部開拓を図った行方七段に逆に攻めを急がされ、今△5五角と急所にのぞいたところ。このまま△6七歩成と開き王手されては終わってしまうのでここは何かこの筋を受けなければならないところ。
どのように受けるか、またどの手から読みを入れていくべきか。
(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問31-2)
上部脱出を阻止され、今度は下段で凌いでいる行方七段。▲4八玉の早逃げに△6七歩と強引にこじ開けられそうな局面。相手の攻めを重くするためには。


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問31-1解答)「攻め駒を攻めて催促」
角筋を受ける為に、▲7七に駒を打ったり、▲9八玉とかわしたりする手も考えられる。しかし、そうした手は先手を取っている訳ではなく後手として”ちょっと安心”できる。
そこでここではまず▲5六歩と角取りに催促する手から考えたい。△6七歩成には▲5五歩と角を取ってこれで自玉が寄るかどうかだ。実際、寄せきれるかどうかはっきりしない時はこのように攻め駒を攻め、強く受けて勝負したい。実戦もこの後、難解な終盤戦に入って行った。



(問31-2解答)「駒をかわして攻め駒を重くする」
▲6七同歩は龍の横利きが通って来るので△6九角が厳しい。と言ってこのまま△6八歩成と成られてもまずい。ここは▲4六銀とかわした手が軽い好手。と金は作られても龍と金の形が重く、攻めきるのは容易ではない。
という訳で実戦は△6八金と金で歩を取り攻めをつなげていった。
実戦はその後も行方七段がギリギリで凌ぎ、最後は逆転したかと思われたが、僅かに届かなかった。


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