第34問(2006年1月29日:深浦八段-渡辺竜王戦) |
(問34-1) 一手損角換わりの出だしからじっくりとした矢倉模様になり、角交換後、難しい中盤戦が続いた。先手の深浦八段は馬を作っているが、△8六歩と玉頭に垂れている歩も大きい。何をすべきかちょっと漠然としているが、先手の馬が消えれば、後手の垂れ歩が大きいと考える。 (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問34-2) 細かい動きから大さばきになり、今▲4二銀とからみ付いたところ。この手は詰めろではないが、次に▲3一角△1二玉▲3二馬の必至を見ている(それ以外の逃げ方は詰み)。 先手玉に詰めろがかからない場合は、受けるしかないが、どのように受けるか。 |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問34-1解答)「馬を消す」 解説でも出ていた△5二角が馬を消す手筋。▲5三歩成なら△6三角▲同とでと金は残るが先手を取って後手良し。そこで、深浦八段は▲同馬△同飛に再度▲6三角と打った。△8二飛と戻した局面は、馬が角になったが、手番をもらった格好。この後、難解な終盤戦に入った。 |
(問34-2解答)「下段の金で受ける」 5三の金を逃げると、▲3一角からあっと言う間に寄せきられてしまう。▲3一角を受けるには、△3一金打と打つか△2一金と打つかでこの二つを比較検討する。△3一金打は、▲同銀不成△同金に馬を逃げてくれるなら△3一金打の方が先手が取れて良い。しかし、逃げずに▲3一同馬△同玉▲7五角と攻められて危ない。 △2一金は受けとしては弱いが、攻め駒に不足がなく手を延ばして十分であればこれの方が(危険が少ない分)良い。渡辺竜王は△2一金と受け、▲5三銀不成に△6九飛成▲7九金打と進んだ。その後もねじり合いが続いたが、最後は竜王がしっかり受けきり、確実な一手勝ちを読み切った。 |
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