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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年5月15日出題)

第48問(2006年5月14日:北浜七段-窪田五段戦)
(問48-1)
力戦模様の居飛車対四間飛車で始まった本局は、中終盤のねじり合いで、二転三転の大熱戦になった。下図は今、窪田五段が△6四桂と攻防に控えの桂を打ったところ。普通は「桂先の銀定跡なり」の格言通り▲6五銀と受けるところなのだが、△4五に龍がいる為この受けができない。
このような場合の受けの手筋とは?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問48-2)
双方共にしぶとい受けが随所に出て容易に決まらないまま長い終盤戦が続いている。今△8二銀打の受けに▲5三馬と寄り、次に▲7三桂成から▲7一馬を見たところ。このような場合、△6二の地点に金駒を打って受けるのが一般的だが、解説でも言っていたように▲2六馬△5八と▲3八飛成が気になる。
ここで窪田五段の放った受けの手筋は?

(難易度・・・



(これより下に解答)

(問48-1解答)「米長玉にする玉の早逃げ」
△7六桂と跳ねる手そのものを受けられない為、あらかじめ玉を寄って受けておく。香の上に玉を寄る形を米長玉と言い、しばしば現れるし、好手になることも多い。以下、△7六桂▲7九銀△4九龍▲8八銀打以下長い終盤戦が続いた。そののち先手から▲7四歩と合わせ、△同歩に▲6六桂と今度は美濃のコビンを攻めた時に、△9二玉とこちらも米長玉で頑張り、さらに混戦になっていった。


(問48-2解答)「大駒は近づけて受けよ」
ここで窪田五段の指した手は△5一歩。▲同飛成に△6一金打とはじき、▲4一龍に再度△5一歩と打って鉄壁となった。
この後、△4八のと金を活用する手が間に合い、序盤の出だしからは考えられないような大熱戦は163手で後手が制した。

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