第49問(2006年5月21日:山崎六段-塚田九段戦) |
(問49-1) やや変則的な出だしから相矢倉になった本局は、棋風通り後手の塚田九段が攻める展開になった。今、端を破る為△9六歩と打ったところ。歩があれば▲9八歩と受ける手もあるが、持ち駒に歩はなく、攻めるなら▲4一銀とかけたいがやや攻め駒不足。ここで山崎六段の指した一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問49-2) 後手陣も金を一枚はがされたため薄くなってはいるが、先手玉も今は裸だ。今、△9七のと金を△8七とと寄った所で王手なので取るか逃げるしかない。こうしたところではどのように指すのが安全か。山崎六段の当然の一手を当ててもらう。 |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問49-1解答)「手駒を補充する早逃げ」 ▲7九玉の早逃げは一目でそれ自体は難しい手ではないが、たとえば逃げなくても△9七歩成▲7九玉△7八銀成▲同玉となりそうなところで、もしそうなれば早逃げの一手の価値がなさそうに見える。それだけに早逃げを躊躇しそうだが、先に▲4一銀は攻め駒が本譜より一枚少ない為、△4二金寄と頑張られる手も気になるところ。 つまり一手をかけて手駒に銀を加える早逃げであり、後の▲4一銀をより厳しいものにしたという高度な一手だ。 |
(問49-2解答)「(上部へ)安全地帯へ逃げる」 まず▲8七同玉は△7五桂と打たれ、どこへ逃げても簡単に詰んでしまう。また、仮に詰まなくても守備駒の多い方へ逃げる方が良い。 解説では▲6八玉と動かしていて、この場合は△9八飛成でも▲5七玉と逃げるし、本譜のように△7七とでも▲5七玉で同じになるが、手を限定させるという意味で▲6八玉より▲6七玉がまさると思う。特に似たような局面で飛車に成られながら王手になるような手は出来る限り避けた方が良いと覚えておいて欲しい。 本局はこの後、先手玉が▲5七▲4七と追われながら安全地帯へ逃げ込み、最後は▲5三のと金が間に合う形になり先手が制した。 |
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