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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年10月9日出題)

第69問(2006年10月8日:勝又五段-中田功七段戦)
(問69-1)
先手勝又五段の居飛車に後手の中田七段はゴキゲン中飛車。出だしはやや変則的だったが、よくある一つの形に落ち着き、中盤以降ねじり合いになった。
そして今▲5三銀と打ち、次に▲6四歩からの攻めを見たところ。やや先手が良くなったかと思われたところだが、ここで指された中田七段のプロらしい受けで難しい形勢が続いた。その一手とは?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問69-2)
中盤の難解な戦いから先手に分のある局面へと推移し、決め手とばかりに打った▲4一角だが、重大な見落としがあった。ここで切り返しとばかりに指した中田七段の次の一手は?



(難易度・・・



(これより下に解答)

(問69-1解答)「当たりを未然に避ける受け」
▲6四歩から先手先手で攻められる手を未然に避けた△7二銀が柔らかい手筋。これで△6四歩には何も当たっていないので△5四飛がある。そこで実戦は▲6四銀成△6三歩に▲5三成銀と再び入り、△4四銀から依然難しい戦いが続いた。



(問69-2解答)「両取りの片方を王手で受ける」
△2三角が、王手をしながら3二の金にヒモを付けた好手。局後、勝又五段がまったく見落としていたと言うから驚きだ。また、この王手を受ける形も難しく、実戦は▲5六歩と突いたが、△5二銀打と角を殺され大勢は決した。
この手があるなら、数手前の▲6六同金では▲6三歩成と成って勝負で、これなら先手にも楽しみの多い局面だったようだ。

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