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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年11月20日出題)

第75問(2006年11月19日:郷田九段-南九段戦)
(問75-1)
先手郷田九段の居飛車に対し、態度を明示しないまま駒組を続けた南九段だったが、急戦を仕掛けられ、形勢を損ねた。しかしその後、辛抱を重ね、先手の動きすぎをとがめ、難しい中盤戦へと押し戻した。
そして今、角を切り▲6三銀と飛車取りに打った所。飛車そのものは捕まっているが、どのように取らせるのが最善か。南九段の指した一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問75-2)
終盤に入り、どちらが勝っているのか分からないような局面から、一歩抜けだし後手が残しそうな局面になった。今▲6一とと、金を取った所だが、ここで決め手とも言うべきピッタリした受けの手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問75-1解答)「守備駒の金駒の位置をずらす」
△5三飛と引くのは▲5四銀打とかぶせられ、これでもそれなりに難しいが、この局面では一旦△5六飛と浮くのが筋だ。▲4七金△5三飛の交換後に▲5四銀打なら守備駒の金を4七に浮かせただけでもだいぶ後手が得をした勘定。それでは攻め合い負けと見て、本譜は▲4七金△5三飛に▲5四銀打ではなく▲5八飛とぶつけて勝負して行った。


(問75-2解答)「敵の打ちたい所へ打て」
終盤、難解な局面はあったが、ここまで来ると後手が残している。▲6一とと取って次に▲3四歩や▲2五銀を見ているが、この攻め筋を受ける△3四角が「敵の打ちたい所へ打て」の攻防手。これで後手玉に寄りつきがなくなり、以下▲5四銀不成と迫っても、△5七桂成▲同銀△6五桂から攻め、後手が寄せ切る形になった。

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