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NHK杯に見る受けの手筋
(2007年12月10日出題)

第128問(2007年12月9日:長沼七段-松尾七段戦)
(問128-1)
先手の長沼七段が最初の数手を振り飛車模様に指し、後手の松尾七段はそれに対し相振り飛車模様で対抗。さらにそれを見て角道を止めたまま居飛車にした為、結局相穴熊となった。
中盤、どちらからも手出しの出来ない局面が生じたが、先手が動いた瞬間後手も動き、戦いが始まった。その後、飛車を切る強襲で先手の穴熊に食い付いた後手に対し、角をいじめた先手だが、△2六角の妙手が飛び出し後手が一本取った。しかし、△5九角成と成り込んだこの局面、先手にも受けの勝負手が出て、勝負は難解なまま終盤戦に入った。ここで先手の長沼七段が放った受けの一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問128-2)
後手の攻め、先手の受けという状況が長く続き、依然攻めきれるか受けきれるかギリギリの攻防が続いている。今、後手が△8六金と上部を押さえて次に△8八成銀▲同玉△8七銀の攻めを見たところ。そのまま押さえられては受けがなくなってしまうため、ここでは何か受けなければならない。
ここで長沼七段の指した「こういう局面」での受けの手筋とは?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問128-1解答)「大駒で受ける特殊な形」
ここで長沼七段の指した一手は▲6四飛と中段に飛車を打つ手。これで△7七馬▲同銀△6七歩成を受けると同時に6六の歩を払って局面を長引かせた。



(問128-2解答)「遠くから(相手陣に)角を打って受ける」
ここで▲2二角と打って受けるのが、こういう場合の手筋。ここさえ凌いで▲6一馬から▲7二馬が回れば勝ちだ。
実戦はこの後も40手近く壮絶なせめぎ合いが続いた。途中では後手の勝ち筋もあったと思われるが、二度に渡る▲7七金打や辛抱の良い受けの手を連発した先手が、最後は後手玉を即詰みにし、長い戦いに終止符を打った。


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