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NHK杯に見る受けの手筋
(2008年4月14日出題)

第144問(2008年4月13日:佐々木五段-高ア四段戦)
(問144-1)
先手佐々木五段の居飛車、後手高ア四段の四間飛車だったが、お互いが角道を開けたまま駒組を進めるというちょっと変わった進行。その後、相穴熊へと進み、2〜5筋で戦いが始まった。後手の△2八歩を緩手と見て、先手が角成りから飛車も切って猛攻。今、5二の地点で二枚替えが行われたところ。
先手陣は鉄壁の四枚穴熊。攻め合うのは当然無理なのでしばらく受けに回ることになるがその最初の一手とは?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問144-2)
ずっと受けに回っていた後手だが、△3五角や△6四飛と攻防の一手を随所に入れたため、攻め合いも可能になったかと思われたこの局面。ここで先手の佐々木五段はどのような手を指したか?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問144-1解答)「龍を自陣に引きつける受け」
ここで高ア四段は△2二龍と馬に当てつつ龍を自陣に引きつけた。金駒があれば、龍を引きつけずとも6二や7二へ埋めて穴熊を強化するのが普通だが、その金駒がない。と言って、攻め合いも望めないので、龍を引きつけ、相手の攻めを切らす、もしくは遅らせようとした訳だ。



(問144-2解答)「終盤は一歩より一手の価値の方が高い」
ここで佐々木五段は▲6五歩と飛車頭を叩いた。これは△同飛なら▲6六金と先手で6七の金取りを受けて、飛車が逃げればそこで攻めに専念しようとした手だ。本譜は△6六同飛と切って、△7二金打とさらに埋めつつ受けたが後手の駒損が大きく、▲5一飛と取った飛車で攻めた先手が、最後は飛角全部切って華麗に必死をかけた。


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