第145問(2008年4月20日:高橋九段-広瀬五段戦) |
(問145-1) 先手高橋九段、後手広瀬五段で双方が穴熊に入り金銀四枚で固め合うと言う将棋になった。そして、中盤、角交換からお互い飛車を成り込み、どちらの玉が固いかという勝負だったが、▲4四歩に△6六歩が軽い手筋。▲同歩は△6七歩の叩きや△5六角が残り、▲同銀も囲いが弱体化される。そこで指された高橋九段の次の一手は?解説の鈴木大介八段は気づかなかったと言っていたが、部分的には良くある手筋の一着だ。 (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問145-2) 見ている時は、少し先手が残しているのかと思っていたが、(感想戦を聞くと)後手の△4九角と一手ためて攻めた手が好手で、後手が攻勢を取っていたようだ。 そして今、▲5三ととと金を捨てて、▲5六馬と8三の地点に狙いを定めたところ。△7二銀と受けるのは、▲7四香があり受けになっていない。ここで指された後手の受けの一手は? |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問145-1解答)「遠くから角を利かす受け」 ここで高橋九段は▲2三角と打って、△6七歩成に▲同角成を用意した。△4五歩と角道を止める手はあるが、▲4三歩成で、後手が△2九龍と桂を取ればいつでも▲4五角成と使うことが出来る。 もっとも感想戦では、▲4四歩と▲2三角との連携が悪いと言うようなことを話していたので、先手もあまり自信のある感じではなかった。 |
(問145-2解答)「龍をさえぎる一段歩」 ここでは△6一歩がピッタリとした手堅い一手。「金底の歩、岩より固し」という格言があるが、このような金横の歩もかなり固い受けとなる。 この後、先手も▲7八金寄から▲2九歩と辛抱したが、途中▲9五桂の攻め合いを目指した手に、後手は馬も龍も切って、華麗に先手玉を寄せ切ることに成功した。 |
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