第180問(2009年1月4日:鈴木八段-行方八段戦) |
(問180-1) 先手鈴木八段の四間飛車に後手の行方八段は急戦を採用。定跡形から△7五歩〜△5五歩と仕掛けて戦いが始まった。 しかし、9七香の形では若干無理とされている順に踏み込み、実際そのまま先手の模様が良くなった。今、▲5五角の飛び出しに△7三歩と受けたところ。 ここで先手鈴木八段の指した一手は何か?振り飛車党なら当然のその一手とは? (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問180-2) 先手の疑問手に後手が勝負手を放ち、形勢が混沌となっていった中盤戦。△8五飛の走りに6五の桂を守りつつ、△8九飛成の時の4九銀も受けて▲3八角と打ったところ。 いかにも味の良い角打ちだが、ここで後手にも軽妙な手筋が出た。受けの手という訳ではないが、部分的には受ける時によく出るその手筋の一着とは? |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問180-1解答)「左桂を使えれば振り飛車良し」 ここでは取られそうな桂を▲7七桂と跳ねるのが非常に味の良い一手。振り飛車で左の桂を攻めに使えるようになれば大抵振り飛車が良くなる。この桂を跳ねると9七の香は取られるが、これは取られても馬の位置が悪くなるのでそれほど(香損しても)悪くはならない。 本譜は△9七馬に▲5四歩と垂らし先手十分の形勢だったが、この後先手に疑問手が出て形勢は急激に縮まって行った。 |
(問180-2解答)「利きを一方向に・大駒は近づけて受けよ」 ここで行方八段の放った△5六歩が手筋の一着。飛車成りよりはむしろ6五の桂を取ってしまい為、まずは△5六歩と桂取りをどうするのか聞いて見たという訳。この手に▲同角と取るのでは、飛車成りの時に銀が浮いてしまうし、△5七金も残る。 本譜は▲7三歩成〜▲5三歩成と踏み込んで行ったが、△6五飛から△5五飛と要の駒を取り去り、後手が逆転した。 この後、先手も▲7九金と粘りに出たが、△4七桂から鮮やかに寄せに入った後手が、粘りを与えぬまま寄せ切ることに成功した。 |
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