第227問(2009年12月6日深浦王位-阿久津七段戦) |
(問227-1) 先手深浦王位、後手阿久津七段で、一手損角換わりから相腰掛け銀へと進んだ。その後、先手が飛車を切って急襲。後手が支えきれるかどうかと言った展開になった。 下図は、▲5五銀から▲4四銀と出て後手玉に圧迫を加えたところ。ここで後手の指した一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問227-2) 先手の攻めを一旦は緩和し、今△2八飛から△6九銀と反撃に出た後手。ただ、(感想戦によると)ここでは、△7五歩などもう少しゆるやかに攻めた方が良かったとのこと。△6九銀を疑問手にする次の一手は? |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問227-1解答)「玉の早逃げ八手の得」 ここでもよく出てくる玉の早逃げが好手だ。ただ通常の早逃げと違い、△2二金が壁金となっていて早逃げの効果がわかりにくい。しかし、飛車の利きを通し、攻められながらも一手で△3二金と寄ることが出来れば△2二玉からかなり安全になる道が残る。 本譜も▲5三桂成から攻め込んでいったが難しい終盤戦へと突入した。 |
(問227-2解答)「金が並んだ形」 銀をかけられる前の”縦に金が並んだ形”というのはかなりの好形であり、詰めろがかかりにくい形をしている。しかし、横から飛車で攻められるとそれほど固い訳ではない。飛車で攻められるなら金は横に並んでいた方がかえって固い。 と言うわけで、深浦王位はここで▲6八金打と打って△7八銀成に▲同金引と飛車からの攻めにさらに厚く守った。この交換は、後手としても損をした勘定で、これなら単に△7五歩とかで手を渡した方がまさっていたと言うのが感想戦での話。 この一手そのものは、手としてはやさしい受けの一手だが実戦では金を入れるかどうかは常に難しい選択となる。特に攻めが細く切れそうな時に、自陣に駒を投入して固くなっても駒不足に陥っては勝てない。攻めを見ながら、相手との距離感を計りながら正確な受けが要求される。 実戦はそれでもまだ難しい局面が続きそうであったが、後手の受けに見落としもあり、深浦王位が一気に即詰みに討ち取った。 |
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