第236問(2010年2月14日糸谷五段-森内九段戦) |
(問236-1) 先手糸谷五段、後手森内九段で相居飛車、矢倉風の駒組みで進んでいった。戦いに入った後も、渋い応酬が続いていたが、△4五銀と桂を取った後は、▲7三角成から▲4五飛とハデな手順で下の局面になった。このまま▲5五桂を打たれてはいけないが、意外に受け方の難しいところ。後手にならないで▲5五桂を受ける”普通ではない”受け方は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問236-2) 上の局面から巧妙な受けで攻勢を取ったと思われた後手の森内九段だが、先手もギリギリで反撃をしながら凌ぎ、局面は逆に先手優勢になっていった。そして今、9六の地点で大駒交換が行われたところ。△9六同香に対し、先手の指した一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問236-1解答)「先手を取る”場合の受け”」 ここで森内九段は△4四金と金を立って受けた。ここ、△4四歩は自然だが、飛車を逃げられた後▲5五桂が残り後手になるし、△5四銀も自然な受け方だが、今度は▲5二歩成が残ってしまう。 △4四金は飛車しか利いていない為、本来は薄い受け方で、あまりお薦めできる手ではないのだが、この場合は妙手だった。実戦は▲4八飛△4七歩と進んだが、ここに歩を叩けるのも△4四金と立った効果。△4七歩に▲1八飛△7五桂となり、後手が攻勢を取って終盤戦に入った。 |
(問236-2解答)「入玉は駒を取らずに進む」 ここでは平凡に▲9六同玉と取る手もあるとは思うが(△9四金と押さえるのは王手で抜ける)、こういう場合は、▲7六玉と駒を取らずに上がるのが筋であるし、△9九馬の活用も押さえている。また、特に歩や香のように前にしか進めない駒は、残るとその駒がじゃまになることが多く、残すことで攻めが緩和される。本譜は、この後、△7四歩と打つ局面も現れるが、その時も、▲同銀ではなく、銀を犠牲に▲8五玉から▲8四玉と上がって玉を安全地帯に逃げ込んだ。 実戦は、▲9三玉まで進み捕まらなくなったが、△9一歩にさらに▲9二歩と万全を期し、後手玉の入玉も出来なくなり投了となった。 |
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