第261問(2010年8月8日 行方八段-村山五段戦) |
(問261-1) 先手行方八段、後手村山五段で、戦型は一手損角換わり。先手の行方八段が早繰り銀で早めに動くと、後手の村山五段は矢倉にしてじっくりと駒組みを進めていった。 そして、▲4七金、▲3七桂からついに▲4五歩と開戦したところで、後手も△9五歩から△8五桂と玉頭に嫌みを付けにきた。ここで、指された先手行方八段の一手は?このような桂に対するもっとも自然な一手は何か? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問261-2) 下図は△7七歩に▲同金となったところだが、その前の一手は▲3四銀と後手玉に迫った手。先手玉に迫るこれ以上の厳しい手はないので、この1〜4筋の先手の攻めを凌がなければならない。ここで指された後手村山五段の次の一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問261-1解答)「桂先の銀定跡なり」 △8五桂に対し、もっとも自然で安全な一手は▲8六銀。このように桂に対してはその頭に銀を出たり打ったりして受けることが多い。▲6八銀と引いて、▲8六歩と桂をタダで取ってしまおうという考えも、局面によってはあり得る手ではあるが、危険な手でもあり、解説の羽生名人も、「(▲6八銀で)凌げる感じはしない」との感想を話していた。 |
(問261-2解答)「根っこの駒を攻める受け」 ▲3四銀に対し、筋は金をかわす△4二金引だが、▲2四歩が厳しい継続手。この玉頭攻めがある為、金を引いている余裕はない。そこで、根っこの桂を外すべく△3七馬と寄ったのが本譜。但し、桂を外すまでには二手かかるし、飛車を逃げずに攻められることも考えなければいけないかなり危険な一手。実際、少し後手の方が悪いと思っていたらしくこの後も千日手含みで粘ることになった。 しかしこの粘りが功を奏し終盤逆転。本譜は最後先手玉を長手数の即詰みに討ち取ることに成功した。 |
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