第295問(2011年4月17日 中村(修)九段-金井五段戦) |
(問295-1) 先手中村九段の3手目▲7七角の趣向に△同角成と挑戦を受けたため、いきなり手将棋となった。その後、先手は飛車を振り、後手は急戦の構えから一旦は駒組みに移った。中盤、後手が仕掛けた手に対し、先手が巧みに反撃、下図は今△7三角と3七の地点に向かって遠見の角を打ったところ。ここで指された先手中村九段の次の一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問295-2) 終盤の入口では先手が反撃して十分になったものの、と金を捨て大駒を交換したのはやや淡泊だったか、下図はちょっと難しくなっている。今▲5四歩と突きだして次の▲5三歩成を見せたところだが、ここで指された後手金井五段の次の一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問295-1解答)「遅いようでも歩の突き出し」 角筋というのは受けづらいことが多い。ここでも△3七歩成から△3六歩は分かっていてもこの部分だけでは受けられない。となると元の角に働きかけるのが自然だが、いきなり▲8五桂と跳ねても今度はこの桂が負担になってしまう。 そこで実戦はじっと▲7五歩。ちょっと遅いようでも、△3七歩成には▲同銀△3六歩に▲2八銀と辛抱し、▲7四歩を間に合わせた。 |
(問295-2解答)「終盤は攻防手を」 この「受けの手筋」でも何度も取り上げたように、終盤は攻防手が攻守を逆転させることが多い。ここでも△4五角がピッタリした攻防の一手。受けては▲5三歩成に△7二角を用意し、攻めては△5六歩と銀頭を叩く手を見せている。 実戦は、この後も△6二歩〜△3四同角と渋い受けの手が続き、先手の攻めが遠のいた瞬間に△5六歩から△4四角の反撃。先手を一気に投了に追い込んだ。 |
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