第359問(2012年7月29日 平藤七段-阿久津七段戦) |
(問359-1) 先手平藤七段、後手阿久津七段で戦型は相掛かりひねり飛車。しかし飛車のぶつけに△同飛と取った為、序盤から一気に激しくなった。下図は▲3六角の受けに2五にいた飛車を△7五飛と回ったところ。もちろんダイレクトに王手で△7八飛成と成られてはいけないが、ここでの次の一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問359-2) 後手の攻勢は続いているが、先手も頑強に粘り容易に土俵を割らない。今▲4九銀に3八にいた馬を△4七馬と一つ引いたところ。次に△7八桂成もしくは△7七飛成▲同銀△6七桂の攻めなどがあり何か受けなければならない。実戦で指された先手平藤七段の受けを三手まで。 |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問359-1解答)「両取りを受ける桂」 ここで平藤七段の指した一手は▲7七桂。△7八飛成を防ぐと同時に△8五飛も防ぎ、打たれて見れば当然とも思える一着。しかし忙しい中盤から終盤戦となるこのような局面で、駒を使って単に受けるだけと言うのは気づきにくい。 普通は緩手となりそうな受けだが、8一にと金がいるのが大きく、▲8二とを間に合わせるための受けの一手でもある。そして実際このと金の活用が間に合ってきて勝負は分からなくなった。 |
(問359-2解答)「終盤は先手で受けるのが基本」 ここで指された手は▲5八銀打。そして△3七馬に▲4八銀と上がって受けた。ここはいろいろな受けが考えられる所ではあるが、一番自然なのは本譜の▲5八銀打から▲4八銀。しかし▲4八銀は薄い手でこの瞬間は△4八同馬や△3五飛などもありかなり怖い手でもある。それでも相手の駒に当てないと、また先手を取られてしまうので、怖いながらも寄りが見えないのであれば強く当てて凌ぎたい。 本譜は、△3八馬と逃げ、▲4一飛から▲6一飛成と攻めに手をかけたが、感想戦では(△3八馬に)さらに▲3九香と入れておけば先手も有望だったとのこと。実戦は、受けが一手ずつ遅れ後手が寄せきることに成功した。 |
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