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NHK杯に見る受けの手筋

(2012年12月24日出題)

第380問(2012年12月23日 三浦八段-木村八段戦)
(問380-1)
先手三浦八段、後手木村八段で戦型は角換わり腰掛け銀。▲4八飛の形に、後手の木村八段が△3五歩▲同歩△2四銀と仕掛けて戦いが始まった。その後、後手の攻めが炸裂、優勢になったが、先手も巧みに食らいつき、今△2四金に▲3三角と打ち込んだ所。ここで指された後手木村八段の次の一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問380-2)
上図から少し進み、特に▲3七金と打った所ではすでに難解な形勢になっている。今、△1三角の逃げに▲1五歩と角頭を攻められているところ。ここで後手木村八段の指した次の一手は?
(難易度・・・


(これより下に解答)

(問380-1解答)「小駒を取らせない」
ここで木村八段の指した一手は△2二金。このような局面(相手の玉が固く攻め合いにならない、また相手の攻めが細く切らせられるかもしれない時)は出来るだけ駒を取られてはいけない。また、△3三同金と取るのも、▲同桂成の後、金桂歩と持たれている為切らすのは容易でない。
もっともこれでも、▲2四角成から▲3四桂〜▲3七金と言う手があり切らすのは難しく難解な将棋は続いた。

(問380-2解答)「相手の攻め駒に当てる受け」
問題図から△3二玉と寄り、▲1四歩に△3一角と逃げて置く手もひと目だが(解説でも話していた)、2、3筋に歩も利くため、これでは凌げないと木村八段は△3三金と力強く当てに行った。このような相手の攻め駒に強く当てる受けもたまに出てくる。▲1四歩には△3四金で上部を厚くすれば角は取られても簡単には寄らない。

本譜はこの後も(もしかすると)後手に緩手があったのかもしれない、最初は細い先手の攻めだったが徐々に切れなくなっていき、粘る後手を突き放し最後は後手玉に必死をかけた。
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