第381問(2013年1月6日 高橋九段-鈴木(大)八段戦) |
(問381-1) 先手高橋九段、後手鈴木大介八段で戦型は居飛車対後手の四間飛車。出だしは現代風だったが、局面が進むと昔流行した先手の左美濃対後手藤井システム風な駒組みとなった。そして中盤、突然戦端が開かれ一気に激しい終盤戦へ突入。下図は今▲6五歩と桂を取った手に△同銀と味良く取り返したところ。ここで先手高橋九段の指した次の一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問381-2) 双方共に玉頭に火が付いている。今△7七歩と叩きこれを▲同桂と桂で取ったところ。攻める手を指した所なので、当然攻める手を指すのかと思っていると、ここで鈴木八段は一転受けの手を指した。ここで指された後手の次の一手は何か? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問381-1解答)「終盤は攻防の一着を」 ここで高橋九段の指した一手は▲7七香。△6五銀と出てきた銀に対し▲6六歩と打つのは自然だが、△7六桂と打たれると、▲6六歩〜▲6五歩と銀を取る間に寄せられてしまいそうだ。△6六桂以上に△7六桂は厳しいということ。そこで、△7六桂を防ぎつつ、▲7四歩の取り込みを見た▲7七香が攻防の一着。 本譜はこれに△9五歩と端に手を付けたが、▲7四歩と取り込み激しい玉頭戦に突入していった。 |
(問381-2解答)「△7一玉型美濃を補強する手筋」 美濃の急所、それも特に△7一玉とこの地点に玉がいる時に弱いのが7三の地点だ。▲7四歩と垂らされ▲7三銀と打ち込まれる。この手だけで寄せられてしまうことも多いので、振り飛車側としては常に注意しなければならない筋。そこでここを受ける△6二金上が部分的な受けの形。これで7三の地点に一枚利かすと同時に△6一玉からの逃げ道も確保する。但し、飛車を持たれている時は逆効果になるし、5二の金がいなければ▲6三歩から▲5五桂と打たれると受けた意味もなくなるので注意しなければならない。 本譜はこの後も難しい終盤は続いたが、攻め合いは無理と見た先手が飛車の捕獲をすると、取られている間に寄せ形を築き、最後は先手玉にきれいな必死をかけた。 |
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