第388問(2013年2月24日 三浦八段-郷田棋王戦) |
(問388-1) 先手三浦八段、後手郷田棋王で戦型は相矢倉脇システム。お互い棒銀に出たが、先に仕掛けたのは後手の郷田棋王だった。その仕掛けに逆に玉頭から反撃。一段落して今▲2四歩△同歩と味を付けたところ。2筋を突き捨てたので普通は攻めを継続するのかと思えるが、ここで指されたのは受けの一着だった。先手三浦八段の次の一手は何か? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問388-2) △9六歩▲同歩に△9七歩と今先手陣を乱したところ。ここでもやはり普通は攻めの継続を考える所だが、後手の郷田棋王は受けの一着を指した。後手郷田棋王の次の一手は何か? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問388-1解答)「叩かれない為の整備」 受ける手となると、▲9七歩か▲8八玉くらいなのでそれほど難しい一手ではない。実戦は△9七歩と叩かれるのが厳しいということで「敵の打ちたい所へ打て」とばかりに▲9七歩と打った。次に▲9五角とのぞく手を見せてはいるが、△9六歩▲同歩に△9七歩という手と△7五歩の攻めは残り、難しい終盤戦へ突入した。 |
(問388-2解答)「駒を渡す前に早逃げ」 △9七歩▲同桂の局面なので、継続手としては、△7八銀打とかが普通だが、攻めると駒を渡すことになる。そして駒を渡すと、▲2三銀からの反撃が厳しくなりやすい。そこで、郷田九段は先手陣だけ乱しておいて、△3一玉と早逃げをして自玉への攻めの緩和を図った。 本譜は▲2三歩成△同金に▲1五銀とこの銀の活用を図って攻め込んだが、飛車の横利きが消えて先手玉は寄ってしまった。感想戦では、▲7四歩など反対方面からの攻めも検討されたが、それでも△3一玉はどちからも遠い位置にあり、後手玉を攻めきるのは容易ではなく、この早逃げによって後手が余していたようだ。 |
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