第392問(2013年4月7日 中村(太)六段-野月七段戦) |
(問392-1) 新しい年度が始まりその一回戦最初の対局。先手中村太地六段、後手野月七段で戦型は先手居飛車穴熊対後手三間飛車。石田流に組み替え、お互いガッチリ組み合ってから2、3筋で戦いが始まった。途中、拾った桂香で馬を取り、後手がうまくやったかに見えたが、先手も7筋に焦点を合わせここだけで攻めつぶすつもりでいる。▲7五香打から桂をためてこられる前に受ける必要はあるが、ここで指された後手野月七段の次の一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問392-2) 最終盤、今△6七金と張り付いたところ。▲7二成桂と銀を取った手が詰めろなら勝ちだが、後手玉が詰まず△7八金で負けだ。そこで中村六段は受けたがどのように受けたのか?先手中村六段の指した一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問392-1解答)「一手前にしっかり受ける」 ▲7五香打や▲8五桂が入ってからでは間に合わなくなる。そこで△8四銀と一枚入れた手が手堅い。実戦はそれでも▲7五香打と打ってためたが、さらに△5七角と攻め駒を攻め、攻めきれるか切らせられるかの攻防が続いた。 |
(問392-2解答)「千日手と持ち駒を変える狙い」 ここで中村六段の指した一手は▲7七金打。これは一つには△7八金▲同金△6七金▲7七金打の千日手の狙い。もう一つは、△7八金▲同金△6九銀と通常の手段で寄せに来た時に、▲7九金打△7八銀成▲同金で持ち駒が変わり▲7二成桂の瞬間、後手玉が詰めろとなるのを見越した一着。 本譜は、もしかしたら千日手やむなしだったのかもしれないが、△6九銀から▲7九金打△7八銀成▲同金と進み、本当に▲7二成桂が詰めろになり、先手の勝ちになってしまった。 ※▲7二成桂の局面は、持ち駒が金銀なら詰まないが、銀二枚で詰むという珍しい局面。とはいえ何度か見たこともあるので、覚えておきたい局面でもある。 |
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