第439問(2014年3月2日 西川四段-郷田九段戦) |
(問439-1) 先手西川四段、後手郷田九段で戦型は先手の三間飛車対後手の居飛車穴熊。先手が石田流に組み、▲7四歩の一歩を切りに行った瞬間、後手は△6三金から押さえ込みに入り難解な中盤の駆け引きが始まった。 その後、先手は美濃の固さを頼りに強襲。駒損ながら角金を手持ちにし、今▲3二金と穴熊に張り付いたところ。次に何もしなければ▲2三銀成があり、同銀なら▲2二角で終局。そこでここではどのように受けたら良いか。後手郷田九段の指した三手一組の受けとは? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問439-2) 後手は駒得を生かして、丁寧に先手の攻めを余しに行った。その最終盤、今先手が▲6一飛成と一段目に飛車を成ったところ。部分的には▲2三銀成から▲2一龍と迫られても、まだ詰むわけではないが、ここではそうした筋を受けながら、非常に味の良い一着がある。郷田九段の指した次の一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問439-1解答)「攻防の角と自陣飛車」 ここで郷田九段の指した手はまず△5五角。これは△2二の地点を防ぎながら次に△4六角と出る手を見ており非常に厳しい。そこで、先手はやむを得ず▲4七金と上がったが、続いて△5二飛打と金に当てて守った手が手厚い一着。 次に金を取られてはおしまいなので、▲2二金△同玉▲4一角と進んだが、△8二飛で少しずつ先手の攻めが足りない感じになった。 |
(問439-2解答)「先手で嫌みを消す」 ここで郷田九段の指した手は△2四金。これが味の良い受け。2四の地点は▲8一龍など桂が入るとすぐに打たれる場所であると同時に、問題文にも書いたように▲2三銀成からの攻めも見られている。そうした手を一手で、しかも銀取りの先手で消しているので非常に味が良いという訳。 本譜はそれでも▲4三銀不成から△5二の桂を取り、さらに8一、9一の桂香も拾ってチャンスを待った。そして最後は一手間違えば逆転もあり得る局面まで進んだが、長手数の詰みを確実に詰め、郷田九段が決勝戦進出を果たした。 |
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