第444問(2014年4月13日 田村七段-稲葉七段戦) |
(問444-1) 先手田村七段、後手稲葉七段で戦型は相振り飛車。それも力将棋のような定跡形のない中飛車対三間飛車となった。中盤、先攻しようとした田村七段だったが、軽い攻めを受けきれると見て手抜くと、逆に後手に先攻を許した。しかも、見落としもあり下図は一方的に先手陣だけが終盤になっている。今、△5五角で次に△4六角と△7七角成を見られている。ここで指された先手田村七段の次の一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問444-2) 後手の攻めを頑張って受け続け、下図は▲5二角成も入り、もうどちらが勝っているか分からないような局面にまでなっている。しかしここで踏みとどまったのが後手の稲葉七段。この局面で指された後手の次の一手は何か? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
|
(問444-1解答)「両取り受けるべからず」 △4六角も△7七角成もそれなりに厳しい。しかし両方とも取られることがないのが両取りでもある。と言うわけで、受けずに▲9八飛と回った手が「なるほど」な一着だった。これで△7七角成なら▲4五歩と桂を取り返す。 本譜は△4六角と玉のこびんを攻められやはりちょっと苦しいが、▲3七桂で何とか耐えようとした。 |
(問444-2解答)「終盤の受け」 最終盤、詰むや詰まざるやの局面においては、筋にない受けというのもまれに出てくる。ここで△5一角と打った手がしぶとい一着だった。▲6三桂は見えても、桂を渡すと△7四桂が非常に厳しい。そのため、本譜は▲4一馬と逃げたが、これで後手玉に迫る早い手がなくなった。 本譜は、自陣を安泰にした後手が△4七金まで使えることになり、粘る先手を突き放し勝利した。 |
先週の問題へ/来週の問題へ |