第465問(2014年9月7日 澤田五段-行方八段戦) |
(問465-1) 今回、最初の一局は相矢倉で持将棋となった。本局はその指し直し局。先後が入れ替わり、先手澤田五段、後手行方八段で戦型は相掛かり戦。持将棋を約1時間放送。これは残り30分で一局を放送した為、(視聴者が)考える時間もない程ただ手順を並べただけの一局となった。 相掛かりで、双方銀を繰り出し、さらに繰り替え下図。今、後手の行方八段が△9五歩と仕掛けたところ。ここではどう応対すべきか。端歩を突かれることは良くあるが、どのような場合に取り、あるいは手抜くのか、ということで基本的な考えは? (答えはこの下に) |
(難易度・・・ |
(問465-2) ここから一気に終盤戦が始まろうとしている。(後手から見ると)今、▲5六角と据えられ、次に▲3四歩を見られている。ここで、後手行方八段の指した次の一手は? |
(難易度・・・ |
(これより下に解答)
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(問465-1解答)「序盤であるほど端は手抜かない」 ここでの△9五歩に対しては▲同歩がほぼ絶対。端を突かれた手に対しては、それ以上忙しい場所があれば手抜きも考えられるが、この局面のように他で駒がぶつかってもいない場合は、ほぼ取る一手。△9六歩と一歩を取られながら取り込まれる手は、序盤であればあるほど厳しい一着となる。 但し、たとえば2筋が破れそうな局面であれば、手抜いてそちらに手をかけるべきだし、もしそうなら逆に△9五歩と突いた手が疑問手になるということ。 本譜は、△9五同銀▲同香△同香に▲3五歩と突いて、激しい攻め合いに突入した。 |
(問465-2解答)「おおもとの駒を攻める」 単に▲3四歩を打たれないようにするだけならいろいろ手段はある。しかし、ここで行方八段の指した一手は△5四香。これは、攻め駒を攻める強い一着だ。先手は当然▲2三角成と切り、△同金に▲3四歩と打って行く。このような攻めでつぶされてしまっては、△5四香が悪手となるが、その攻めを余せると読むなら、早い勝ちを呼び込めるという訳。 実際本譜の攻め合いはギリギリだった。しかし、この一直線の読み合いは後手の行方八段に軍配が上がり、最後は先手玉の必死に、後手玉は詰まず後手の勝利となった。 |
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