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NHK杯に見る受けの手筋

(2014年9月29日出題)

第468問(2014年9月28日 橋本八段-郷田NHK杯選手権者戦)
(問468-1)
先手橋本八段、後手郷田NHK杯選手権者で戦型は(角道を開けたままの)先手向かい飛車。両者高美濃に組み合い、戦いが始まったのは中央から。その後、一瞬のスキを突き先手が中央の位を奪還すると、玉のコビンを狙う自陣角を据えて局面をリードした。下図はその終盤。今▲4五桂と跳ね、△同桂なら▲4三歩成が開き王手で決まる。ここで後手郷田NHK杯の指した一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問468-2)
先手優勢の終盤戦が続いている。しかし今△5七桂右成とここに成桂を作られ、駒を渡すといきなり3七から、あるいは何もしないで次に△4七成桂と寄られては逆転してしまう。
ここで指された先手橋本八段の次の一手は?まだ後手玉にいきなりの詰みや必死はかからないので一旦は受けることになる。その効率良い受け方は?

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問468-1解答)「遊び駒を前線に」
問題図は、▲3三桂成も厳しいが、ゆっくりした手では▲5三桂成から▲4三歩成もある。そこでそうした筋を受けたのが、△5四銀。やや遊んでいる銀を角に当てながら、5三の金にも飛車のヒモを付けられる味の良い一着だ。

しかしこれでも▲3三桂成から▲4五桂とかさに掛かって襲いかかられ、後手の辛い局面は続いた。

(問468-2解答)「馬は自陣に、再び」
ここで▲7四馬と引くのがひと目の受け。先週も馬を引きつける局面を出題したが、ここでも△4七成桂に▲同馬を用意した▲7四馬が遊んでいる馬を使うこちらも味の良い一着だ。

後手は、△8八飛の王手から△8九飛成と手を渡したが、(▲6五馬△5四桂の後)▲4五銀と桂を取る手が詰めろになり、最後は後手玉を即詰みに討ち取り先手の橋本八段が勝利した。

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