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NHK杯に見る受けの手筋

(2014年10月20日出題)

第471問(2014年10月19日 羽生名人-高橋九段戦)
(問471-1)
先手羽生名人、後手高橋九段で戦型は横歩取り△8五飛戦法。先手がそこからヒネリ飛車にすると、後手は△7四歩と反発して戦いが始まった。
下図は今△6四角と角を据えたところ。△3七角成を見せると同時に△7六歩から△9七角成も見ている。ここで指された先手羽生名人の指した一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問471-2)
後手の攻めに乗じて▲6五桂を跳ね出し、その後▲2六飛から▲4四歩〜▲4五歩の継ぎ歩攻めで後手陣に襲いかかった。今、△7四歩と垂れ歩は払ったものの▲4四歩と急所に歩を取り込まれている。ここで後手の指した一手は?形勢は押されていても、まだまだ難しい局面なのでしっかり受けたい。

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問471-1解答)「受けの定形-角には角」
▲3八銀など桂にヒモを付けても、△7六歩から反対側の香を取られてしまう。そこで羽生名人の指した手は▲4六角。角に対し角を合わせることは受けの定形として多くの場面で見られる。そしてこれなら、△7六歩からの攻めも香は取れない。

本譜は角を交換し、再度△6四角と据えて攻めを見たが、▲6五桂から左辺を軽く受け流すと、後手陣の玉頭へ直接襲いかかっていった

(問471-2解答)「受けの定形-歩には歩」
垂らされた歩に対し、歩で受けると言うのは、受けの最も基本的な形の一つ。初級者でも指す手ではあるが、局面が複雑化していてもこの基本手筋は生きている。ここでも辛い利かされではあるが、じっと△4二歩と打っておくのがしっかりした一着。

本譜は、それでも▲4五桂から(△3四銀に)▲3三歩と叩いて後手陣を薄くしていったのが着実な攻め。そして最後は挟撃形を作り、後手玉を受けなしに追い込んだ。

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