第71問(2006年10月22日:森内名人-堀口七段戦) |
(問71-1) 先手森内名人の▲7六歩に△8四歩から相矢倉に進んだ本局は早い段階で小競り合いがあり、その後に玉を入城させるという手順で推移した。その後、堀口七段が手厚く指し回し、やや模様の良くなった局面で迎えた下図。今、▲6三歩と飛車頭を叩いた所。 4五の地点で銀がぶつかっているのでいろいろな味はあるが、それでもここは取るか逃げるかしかない。ここでの指し手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問71-2) 苦しかった森内名人だが、緩急織り交ぜて勝負手を出し、逆転。6筋は重いもののここを破り、次の▲4四歩が厳しい局面。しかし今△4七歩成と応手を問われたところで、この手に対しどのように応対するか。この後の後手の手も想定し、どこで手を抜くかを考えて欲しい。 |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問71-1解答)「強く取って相手にも脅威を」 ここで△8二飛と逃げるのでは、一歩で6筋からの脅威を防がれゆっくりとした攻めを間に合わせられてしまう。▲同飛は▲4五銀から▲5二銀で金を一枚はがされるが、持ち駒に銀が入り、6筋直通で先手の矢倉も決して固くない。 本局はこの後、再度の▲6三歩に△8二飛と逃げる手が出てくるが、その局面は今度は厚みで切らす感じになっているので最初の▲6三歩とは別の意味になっている。常に局面と考え方は変化していくと言うことを頭に入れておきたい。 |
(問71-2解答)「手抜くタイミング(と金の位置の違い)」 本譜は▲4七同金と取り、△4六歩に▲4四歩から攻めに入った(本譜:△4六歩▲4四歩△4二金▲5一銀不成△3二金▲6二歩成△4七歩成)。つまり手抜いているので結局は金を取られることになるが、もしすぐに手抜くとそのと金は△5八へ入っていることになる。この一路の差が終盤では大きい。 結局、先手玉に詰めろがかかった時には後手玉が詰む形になり、厚みを横からゆさぶって破った森内名人が辛勝した。 |
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