ホームへ戻る/受けの手筋表紙へ

NHK杯に見る受けの手筋
(2007年2月26日出題)

第88問(2007年2月25日:森内名人-先崎八段戦)
(問88-1)
先手森内名人の▲7六歩に対し、後手先崎八段は△8四歩。ここからお互い矢倉をじっくりと言うことで、ガップリの相矢倉になった。
その後、それぞれが攻めの体勢を作り、後手の先崎八段が先攻し、今、森内名人が反撃を開始した所。
▲3四香と打たれた手に対し、後手としてはどのように考え受けるべきものか。ここで先崎八段の指した一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問88-2)
後手が右側から追いすぎた為、ここでは先手の勝勢になっている。とは言え、次に△4六飛成の詰めろであると同時に後手玉はまだ詰まないのでここは当然受けなければならない。
森内名人の指した受けの一手は?普通の手と言えば普通の手なのだが、有段者を感心させる一手でもある。


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問88-1解答)「後手にならない取り方」
こういう所で考えるべきことは、後手にならないことと(三段目に打ち込まれた時は)と金を作られないこと。つまり△同銀と取るのが最悪で、▲同歩が金に当たり後手になってしまう。
ここでは、△同金と取って▲同歩に手抜いて攻め合うか、△同金とも取らずに攻め合うかの二択と考えて良い。先崎八段は△同金と取り、▲同歩に△9二飛と回り攻め合いに持って行った。但し、局後の感想戦では△9二飛がまずく△4七銀を早めに利かせておけば大変だったらしい。


(問88-2解答)「(例外的な)受けるだけの手」
以前、「例外的な当てない受け」を問題にしたことがあるが、終盤では単に受けるだけというのは価値が低い。アマ初段以下だと何も考えずに▲5七金のような受けるだけの手を普通に指してしまいそうだが、一般的に受けるだけの手は良くないことが多い。この場合も▲5五角のような攻めにも使える受けの方を先に考える方が正しいのだが、この局面、森内名人は、単に▲5七金と寄って受けた。
これは、この2手前の▲5三歩成(本来なら▲5三角成とした方が効率が良い)に関連する手で、上部が厚く、後手からの後続手段がないことを見切った受けだ。
実戦はこの後、やむを得ない△4四金打と上部を厚くした手に対し、▲同角△同金以下後手玉を即詰みに討ち取った。

先週の問題へ/来週の問題へ

ホームへ戻る/受けの手筋表紙へ