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NHK杯に見る受けの手筋
(2008年9月15日出題)

第164問(2008年9月14日:広瀬五段-丸山九段戦)
(問164-1)
先手広瀬五段の振り飛車穴熊に後手の丸山九段も穴熊を目指した。しかし急戦を仕掛けようとした先手に反発した為銀冠への組み替えで対応して戦いが始まった。
図は3五で銀交換が行われ、今▲3五同飛と飛び出したところ。こういう場面では当然の一手とも言うべき受け方がある。丸山九段の指した一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問164-2)
終盤に入り、先手の猛攻の合間を縫って、後手も△2六歩から△2七歩成を間に合わせて来た。この局面はどちらが勝っているか分からないようなまさに一手争いだが、ここで指された先手広瀬五段の一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問164-1解答)「手厚く持ち駒を投入する」
ここでは△2四銀打と埋めるのがほぼ絶対の一手。これで、飛車取りの先手を取ると同時に3三の地点が強化され上部が手厚くなった。
実戦はこれに対し▲3六金!と出たのが強手で、以下穴熊側が食いつけるかどうかギリギリの勝負で終盤戦をむかえた。



(問164-2解答)「手抜きで詰めろをかける」
2七のと金を外すのは普通の手だが、そうするとたとえば△5五馬▲2八歩に▲3五桂と詰めろをかけられ、さらに受けを余儀なくされる。現在先手玉が詰めろでないため、ここで△2七歩成を手抜いて▲4三金打とたたみかけたのが穴熊らしい強手。
以下△1八とから△2六桂と玉を引っ張り出され、質駒もあり相当恐いが明快な手順もなく難解。実戦は後手が一手受けに回ることになったが先手に攻め切られ土俵を割った。


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