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NHK杯に見る受けの手筋
(2009年4月20日出題)

第195問(2009年4月19日高橋九段-豊島四段戦)
(問195-1)
後手豊島四段のゴキゲン中飛車に、先手の高橋九段が角道を止めて持久戦を目指した為、先手銀冠、後手穴熊、それもお互いが四枚で囲うというガチガチの囲い合いになった。
その後、3、4筋で戦端が開かれ、下図はお互いの飛車が成りあったところ。駒の損得もなく、普通ならまず桂香を拾いあってそれからというところだが、ここで高橋九段が軽手を放った。感想戦では「得かどうか微妙」というような話もしていたが、実戦で使える一つの将棋の考え方だ。その一手とは?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問195-2)
終盤戦に入り馬の交換後、今▲5三角と打ち込んだところ。この手は7一の金に狙いをつけ、場合によってはすぐに▲7一角成△同金▲6三桂のような寄りつきも見ている。そこで、ここでは一旦受けることになるが、後手豊島四段の指した一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問195-1解答)「龍の位置を変える手筋」
ここで▲4五桂と跳ねた手が軽い手筋。つまり、何もしないで、桂香を取り合う場合は、▲2一龍△3七角成▲1一龍△1九馬となる訳だが、▲4五桂△同龍を交換して▲2一龍△3七角成▲1一龍△1九馬となった局面は、4八の龍が4五にいる計算になる。
通常龍は敵陣にいる方が働いていることが多いので、このように中段に引き戻してしまえばその働きを弱めることが出来る。もっとも本譜の場合は、4八と4五の差が小さいためそれほどの効果はなかったが、それでもこのような手を知っていると読みの中に入れることが出来、実戦に応用できることも多い。



(問195-2解答)「盤上の駒を活用する」
5三の角筋を受けるために、△6二桂とか香とか打ってしまうのは固いが、攻め駒が少なくなってしまうし相手に対する脅威もない。そこで豊島四段は△4四角と合わせた。この手は▲同角成に△同龍と龍を使って5三の地点の角を受けようとするもの。龍という駒は、敵陣にいればその方が強力だが、自陣の守りとしてもその利きは強く、この場合も5三への打ち込みがなくなり手の付け方が難しくなった。

実戦はこの後、一旦▲7七銀と守ったが、それでも△6五歩から強引とも思える攻めで先手陣を薄くし、穴熊の固さに任せて寄せ切ってしまった。


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