第196問(2009年4月26日矢倉六段-阿部八段戦) |
(問196-1) この一戦は千日手の後の指し直し局。先手矢倉六段対後手阿部八段で、先手の向かい飛車金無双対後手の三間飛車穴熊の対戦になった。 そして仕掛けは△6四歩と意外な所から歩がぶつかり戦いになり、今、角交換後△6六角と打ち、桂取りと△7五銀を見たところ。ここで先手はどのように受けるのが正しい受けか。先手矢倉六段の指した一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問196-2) 後手の攻めが成功し、△8八飛成と飛車を先手で成り込むことが出来た。これに対し一旦は▲9七飛と辛抱。ここで後手は攻めるなら△4六歩とか△4八角成とかであるが、すぐそのように攻めて良いかどうか。後手阿部八段の指した一手は? |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問196-1解答)「守りの金が離れないように」 受ける場合、相手の駒に当てて先手で受けると言うのは受けの基本ではある。しかし、ここで▲6七金と角に当てて受けるのは一旦は角取りにはなっても玉が薄くなるため、良い受けとは言えない。 ここでは解説でも言っていたように、矢倉六段の指した▲8七飛が△7五銀からの当たりも避けつつ7七の桂を守った味の良い受け。これでも△7五銀くらいだが、▲同銀△同角で二枚の金を守りにつけたまま攻め合いに突入した。 |
(問196-2解答)「攻め合う間にキズを消す」 ここでの先手からの攻めは▲6四歩でありここが急所となっている。その為、このまま後手が攻め合っても勝てるかもしれないが、▲6四歩を打たれると相当際どい勝負になることは間違いない。そこで、ここでは△6四歩と事前にキズを消しておくのが固い一手。桂とかがあればこの銀を取られている間に▲5五桂とか打って勝負にすることも出来るが取っかかりとなるものがないため、実戦は▲7六銀と引くよりなかった。 実戦はこの後、△4八角成から△4六歩と急所に歩が入り、先手も粘ったが穴熊の遠さを生かし、寄せの基本とも言うべき上から押さえつけるように寄せて最後は先手玉を受けなしに追い込んだ。 |
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