第204問(2009年6月21日村田四段-近藤六段戦) |
(問204-1) 先手村田四段の居飛車に後手の近藤六段は本家のゴキゲン中飛車。これに対し、先手は角交換から6筋の位を取り盛り上げていった。その後、中央で駒がぶつかり、さらに大駒交換。 今、△6九飛と金取りに飛車を打ち下ろしたところ。▲9四歩と端を取り込むのも大きい手だが、ボロっと金を取られる手はもっと大きい。ここではどのように受けるのが良いか。先手村田四段の指した一手は? (答えはこの下に) |
(難易度・・・) |
(問204-2) 先手は▲2七角の龍取りから▲6三歩成と攻め込み、後手は△9六歩から△9七歩成と端に殺到した。今△9七香成に▲同玉と玉で取り返したところ。ここで後手の指した手は何か?攻めの一手であると同時に、将来の自玉の安全も見ている一手。 |
(難易度・・・) |
(これより下に解答)
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(問204-1解答)「攻防の角打ち」 この受けの手筋に良く出てくる攻防の角がここでも正解だ。金を持っていれば▲5九金打のような手もあるが、銀では飛車取りになっていないため受けとしては極めて弱い。こういう場合は、金取りを受けつつ相手陣ににらみを利かせる角打ちが好手となる。 この後、後手は△7九銀▲同金△6七飛成と攻勢を強めた。 |
(問204-2解答)「制空権を握るという考え方」 玉をつり出したところでは▲9六歩と歩を叩くことが多い。しかしこの場合は歩でも銀でも取ることはできない(取ると4五に龍がいるので△9五香▲8六玉△9七角で詰み)。このような場合、歩より銀を打ち、五段目の制空権を握ることが将来の自玉の安全にもつながる。特に8五の地点に先手の桂が利いており、後手玉が追い出された時にこの地点に金駒を打って詰む局面を防いでいる。 また銀であれば実戦でもそうなったが、8七に切り込む攻めも見ており受けと攻め両方に利いていることになる。 本譜は△9五龍と玉頭を完全に制圧したが、やや危険な手もあり最後は一手差。それでも詰めろをかけられた後手は先手玉を華麗に詰ませて終局となった。 |
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