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NHK杯に見る受けの手筋
(2009年6月29日出題)

第205問(2009年6月28日杉本七段-先崎八段戦)
(問205-1)
先手杉本七段の四間飛車に後手の先崎八段は居飛車穴熊。もぐろうとした瞬間に仕掛けて戦いが始まった。角交換後、後手は△6六角と打ち、5七への角成と△7五飛を見合いにしたが、先手は5七の地点を受けずに端に手を付けた。
今▲1四歩に△5七角成と成り込んだところ。▲1三歩成も厳しいが、△4六馬と金を王手で取られてしまっては将棋が終わってしまう。この金取りはどのように受けるのが良いか?先手杉本七段の指した一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問205-2)
5六の馬に当てて▲5八飛と回った手が好手で、一瞬あわてたと感想戦では話していたが、下図はすでに後手が優勢。今▲2五桂と金取りに数を足したところだが、ここで後手の指した手は?相手玉の寄せも視野に入れた受けの一手は何か?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問205-1解答)「ここでも攻防の角打ち」
ここで先手の指した一手は▲3五角。4六の金取りを受けつつ次に▲1三歩成が厳しい。ここで角を使わないで受けるなら普通は▲4七金だが、△3七銀と打ち込まれる手が厳しく、▲同銀△同歩成▲同玉に再度△3六歩と叩かれ寄ってしまう。
実戦は▲3五角以下△1四香▲同香△1三歩に▲4八金で最後の勝負所に入った。


(問205-2解答)「持ち駒に何があれば寄せやすいか」
この局面、急所の駒は3五の角だ。攻めとしては1三を睨み、また後手としては角があれば△1九角が非常に厳しい攻めとなる。
と言うわけで、ここで後手の指した一手は角に当てる△2四銀。これで先手はしびれた。

本譜は▲1三香成の詰めろに、すぐ角は取れないので一旦△同銀上と成香を払ったが、▲同桂成に角を外せば詰めろが消えると同時に先手玉も寄り筋に入る。最後は必死のかけ方の見本のような手順で先手玉を必死へと導いた。


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