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NHK杯に見る受けの手筋

(2012年1月23日出題)

第333問(2012年1月22日 羽生NHK杯選手権者-阿久津七段戦)
(問333-1)
先手羽生NHK杯、後手阿久津七段で戦型はゴキゲン中飛車。これに超速を採用、二枚の銀を繰り出し▲4五桂と仕掛けていった。その後、後手が先手の玉頭に殺到。これを薄氷の受けで凌ぐと、先手の駒得が確定し優勢に進んだ。下図は、後手の攻めが遠のき苦しいところだが、簡単に土俵を割らない後手の手順は?3手まで考えて飛車を遮断する方法を探して欲しい。

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問333-2)
▲4二とに△5一歩と打って先手が良いもののまだ明快ではない。ここで指された先手羽生NHK杯の次の一手は?後手の手も含めて5手まで読みを進める。

(難易度・・・



(これより下に解答)

(問333-1解答)「飛車を遠ざける非常手段」
ここで実戦は△5二金▲6一飛成△7一金と進んだ。金を打ってしまうのは、攻め駒がなくなるだけに打ちづらいが、一枚入れないとすぐに寄ってしまうとの判断。続く▲6一飛成に、△6二金左では、▲4一龍が先手になり、龍を封じ込められない。△7一金は筋は良くないが(つまり玉しか利いていないため陣形が薄い)、龍を遠くに追い出す非常手段。これで▲2一龍△3一歩となり、一旦は局面を長引かせることに成功した。

(問333-2解答)「角には角の受け」
ここで実戦は▲3五角と馬に合わせ、△同馬▲同龍のあと再度の△5七角に▲4六角と再び合わせた。これで△7八金からの攻めを緩和し、▲9五桂や▲5二とを間に合わせようとした。

実戦はこの後、△5八成香と角にヒモを付けたが、待望の▲9五桂が入り、▲5二とも間に合わせて、最後は後手玉を即詰みに討ち取った。

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